寒さが厳しい冬に「車の暖房が効かない…」。
そのような経験をすると、毎日の車の運転もストレスになってしまうことでしょう。
今回の記事では、車の暖房が効かない原因と対処法について解説します。
簡単に実践できる応急処置法もご紹介しますので、暖房が効かずに困っている方はぜひこの記事を参考にして車内の快適さを取り戻してください。
車の暖房が効かない原因とは
車の暖房が効かない場合には、次のような原因が考えられます。
サーモスタットの故障
車の暖房が効かない1つ目の原因は、サーモスタットの故障です。
サーモスタットとはエンジンを最適な温度に保つようにするための部品です。
車の暖房は冷却水が奪ったエンジンの熱を再利用して温風を作り出していますが、サーモスタットが故障するとエンジンが冷えているときでも冷却水を冷やそうとし、温風を作り出せなくなります。
もし車が走り出してからかなり経った頃から暖房が効き始めるという症状が見られるなら、サーモスタットの故障により暖房が効かないと考えられるでしょう。
冷却水の量が不足している
2つ目の原因は冷却水の不足です。
前の項目で解説したように、車の暖房は冷却水が奪ったエンジンの排熱を利用して暖かい風を作り出しています。
そのため冷却水の量が不足しているとエンジンの熱を効率的に奪えず、車内に送り込む風を温めきれなくなることがあるのです。
カーエアコン内部の故障
車の暖房が効かない原因として、カーエアコン内部の部品が故障している可能性も考えられます。
送風を行うブロアファンやエアミックスドアが故障すると、カーエアコンが全く効かなくなったりカーエアコンの動きが鈍くなったりする問題が出てきます。
もしサーモスタットや冷却水に問題がなければ、カーエアコン内部の部品が故障している可能性を疑ってみてください。
車の暖房が効かない時はどこで修理する
それでは車の暖房が効かない場合、一体どこで修理すれば良いのでしょうか？
カーエアコン不調の原因が特定できない場合は、まず次のようなところで点検を依頼しましょう。
- ディーラー
- 整備工場
- 電装業者
- ガソリンスタンド
- カー用品店
どこに依頼しても点検はしてもらえますが、その他のところでは修理できる範囲が限られていることもあるので、本格的な修理を依頼するならディーラーか整備工場がおすすめです。
暖房が効かない時の応急処置
専門業者にカーエアコンの修理を依頼するまでの間、車内で暖かさを保つために次のような応急処置が考えられます。
- ラジエーターの前にダンボールを貼る
- 窓に断熱カーフィルムを貼る
- シートヒーターを準備する
- 車載用ファンヒーターを準備する
ラジエーターの前にダンボールを貼ると暖房の効きが良くなりますが、そのまま長距離を走るとオーバーヒートしやすくなるので近距離の場合にのみ試したい方法です。
長距離を走るなら窓に断熱カーフィルムを貼って冷気を防ぎつつ、シートヒーターや車載用ファンヒーターを使って車内を暖めましょう。
車の暖房が効かないときはまず原因究明を
車の暖房が効かないと感じたら、まずは原因を探ることが重要です。
サーモスタットやカーエアコン内部部品の故障であれば修理が必要でしょうが、冷却水の不足であれば冷却水を足すだけで解決できることもあります。
もし点検や修理を依頼するなら、専門的な修理もできるディーラーや整備工場に依頼するのがおすすめです。
ただ車の暖房が効かないだけでなく、送風口から漂う臭いが気になるようであればエアコン内部にカビが繁殖している可能性があります。
カーエアコン内部のカビは洗浄でしか落とせず、市販の洗浄スプレーなどを使うとさらに事態を悪化させてしまうことになりかねません。
特に気をつけたいのはカーエアコンの部品の中でも特にカビが発生しやすいエバポレーター。
エバポレーターの洗浄については『エバポレーターは洗浄した方がよい？どのように行うの？』で解説していますので、こちらの記事を参考にして定期メンテナンスを行いましょう。
