最近の車は性能がよく、エアコン設定をAUTOにしておけば何も操作をする必要がないと感じる人もおられるでしょう。
毎日のように見ているカーエアコンの表示も、ひとつずつ指差しして、「これは何?」と聞かれたら答えられない人も多いのではないでしょうか?
カーエアコンは修理が高額となるため、知っておいたほうがいいこともありますよ。
カーエアコンの役割
カーエアコンには、冷暖房、除湿、換気などの役割があります。
【冷暖房】
“冷房”には、カーエアコンのシステム内を循環する液体(冷媒)が大きく影響しています。
車内の熱くなった空気を吸い込み、冷媒に乗せることで気化。
しかし気化したままの冷媒は再利用できません。
コンプレッサーという装置を使って液体に戻すことで、冷たい空気として室内に戻します。
コンプレッサーの稼働には、エンジンの力を借りる必要があるため、暖房使用時に比べてガソリンの消費も早くなります。
“暖房”は、車を走らせる上で発生する熱を利用しています。
エンジンというのは小さな爆発を繰り返しているようなもので、発生する熱はどんどん高くなります。
80~95℃に保たれた冷却水が循環することで、正常な走行ができています。
冷却水が持つ80℃を超える熱を、ヒーターコアという装置によって設定温度に調整したのち、車内へと空気が送られます。
エンジンをかけてすぐに温かい空気が出ないのは、このためです。
【除湿】
日ごろ目にしている「A/C」ボタンは、除湿の役割を担っています。
A/Cなしで暖房を使用すると「窓が曇る」「結露が生じる」などの現象が起きる場合があります。
またA/Cボタンは、コンプレッサーを動かすためのもの。
冬場オフの状態のままだとオイルが循環しないため、夏に冷房をつけよう急に稼働させると、エアコン自体が壊れてしまう可能性もあります。
適度にA/Cはオンにすることをおすすめします。
【換気】
換気機能には「内気循環」と「外気導入」があります。
メーカー側が外気導入を勧めている場合もあるようです。
内気循環 外気導入
内気循環と外気導入にはそれぞれメリットがあります。
まずは内気循環。
外気を取り込まず、車内の空気を循環させているため、冷房が効きやすい、燃費がよくなるなどの利点があります。
そのほか、花粉や排気ガスを防ぐことができます。
次に外気導入。
車内の空気を換気できる、窓が曇りにくい、酸素濃度が下がらないなどの利点があります。
内気循環でも外気を完全にシャットアウトできるわけではありませんが、内気循環のほうが、酸素濃度が薄くなる傾向にあります。
【デフロスター】
「デフロスター」という機能は、聞きなれない人も多いかもしれません。
着霜、着氷、結露を防ぐためフロントガラス付近に設置されています。
まとめ
カーエアコンの冷暖房の仕組みは、機械が苦手な人には少々難しい内容かもしれません。
冷房に使用が燃費に影響し、暖房だと影響しない。
「A/Cはコンプレッサーを使うため多用すると燃費悪化に繋がるが、適度に使用しないと故障の原因になる恐れがある」ということを知っていれば、無駄な修理代をかけず、さらに愛車と長いお付き合いができるでしょう。
快適なカーライフを過ごして下さいね。