カーエアコンから出る風がぬるい!原因と対策方法をご紹介します

カーエアコンから出る風がぬるい!原因と対策方法をご紹介します

カーエアコンの風がぬるいと感じられる原因と、改善するための方法について解説する記事です。

夏は涼を求めて、そして冬は暖をとるためにと、一年を通して大活躍のカーエアコン。もしも真夏に冷たい風が出てこなかったら、反対に真冬に温かい風が出てこなかったらショックですよね。カーエアコンからぬるい風しか出てこない場合、どのようなことが原因なのでしょうか?

冷房・暖房とケースごとに分けて原因を解説した後に、ぬるい風を改善するための方法や改善にかかる費用をまとめてご紹介していきます。

カーエアコンから出る風がぬるい原因

カーエアコンから出る風がぬるい原因

夏でも冬でも設定した適温の風が出てこない。実は同じ風の問題なのですが、カーエアコンの場合、冷房と暖房では仕組みが異なるため、故障箇所も原因も違います。

風がぬるい~冷房の場合~

液体が蒸発して気体になる際には、熱を奪うという性質があります。カーエアコンの冷房はその原理を利用して冷たい風を送り出していますが、その役目を担っているのがコンプレッサーです。

冷媒と呼ばれるエアコンガスはコンプレッサーにより圧縮され、気体から液体へと変化します。液体になったエアコンガスがエアコンシステムの中に噴霧されると、周囲の熱はエアコンガスによって奪われて冷たい空気が作り出されます。

そのため冷たい空気を作り出すエアコンガスに不足・漏れがあったり、エアコンガスを液体に変化させるコンプレッサーに不具合が起きていたりすると、冷たい空気が作り出されずカーエアコンからはぬるい風しか出なくなるのです。

そのほかの原因としては、エアコン内部に空気を取り込むフィルターの汚れやつまり、熱交換器であるエバポレーターの汚れなどがあります。

風がぬるい~暖房の場合~

車はエンジンが回転する時に熱を発しますが、そのままにしておけばオーバーヒートを起こす危険性があります。

そのため冷却水を使って循環することで冷やし、サーモスタットで一定の温度に保っているのですが、カーエアコンの暖房はその時のサーモスタットで作られる熱を利用しています。

カーエアコンの暖房をつけてもぬるい風しか出てこない時は、サーモスタットが温まっていないか、故障していることが考えられます。

ぬるい風を改善する対策方法

ぬるい風を改善する対策方法

冷房でも暖房でも、ぬるい風を改善するためには、原因を取り除くことが一番の近道です。

冷房の改善点

コンプレッサー自体の法的な耐久年数は7年です。もし購入から年数が経っていればコンプレッサーが劣化していることも考えられるので、交換が必要です。

しかしコンプレッサーとエンジンを連携させているファンベルトが劣化しているようなら、ファンベルトの交換が必要です。

もしエアコンガスが不足していてぬるい風しか出ないなら、ガスの補充をすればカーエアコンは正常に動くようになるでしょう。

暖房の改善点

まず考えられる改善点がサーモスタットの故障ですので、原因を究明し、部品の交換や、サーモスタット全体の交換することが必要です。それ以外にも冷却水の不足などがありますので、補充することが必要です。

対策にかかる費用相場はどれくらい?

対策にかかる費用相場はどれくらい?

ぬるい風を冷たい風にするためにかかる費用も、冷房と暖房によって異なります。

冷房の改善にかかる費用

冷房の改善にかかる費用は下記が目安となります。

コンプレッサーの交換 5~6万円
エアコンガスの漏れの修理 2~3万円
エアコンガスの補充 3,000~5,000円
フィルターの交換 5,000~1万円

エアコンフィルターやエアコンガスに問題がある場合は、補充や交換を簡単に行えるのでそれほど費用はかかりません。しかしエアコンガスが漏れていたり、コンプレッサーを交換したりするとなるとかなり高額となります。

ガス漏れについては漏れが発生している箇所により修理費用が変わり、場合によっては相場より安く済むこともありますが、反対に10万円ほどになることもあるようです。

暖房の改善にかかる費用

暖房が利かない原因で多いのが、サーモスタットの故障と冷却水の不足です。
サーモスタットの修理費用  1万円前後
冷却水の不足による交換費用 5,000円前後

原因究明と対策はプロに任せると安心

原因究明と対策はプロに任せると安心

エアコンの風がぬるい原因の大半が、コンプレッサーとサーモスタットだというのはご理解いただけたと思います。

それでもコンプレッサーのどこが原因で故障しているのか、サーモスタットが故障した原因はどこなのか、具体的には専門的に調べないとわかりません。

ディーラー、整備工場、電装屋、故障個所によって使い分けよう

カーエアコンの故障とわかって、プロにお願いする場合、まず思い浮かぶのがディーラーと整備工場ではないでしょうか。実はカーエアコンは電装系と呼ばれるシステム。車の整備とは異なる分野です。

故障箇所によってはディーラーや整備工場に持ち込んでも、電装屋さんに回されることがあります。カーエアコンの修理や交換は、それほどまでに繊細な作業なのです。困ったらまずプロに相談。これが安心への近道です。

カーエアコンの風がぬるいならプロによる点検を

カーエアコンの風がぬるいならプロによる点検を
「カーエアコンの風がぬるい」と感じるなら、まずはプロによる点検を受けることをおすすめします。

カーエアコンからぬるい風が出てくるなら、コンプレッサー・サーモスタット・エアコンガス・エアコンフィルター・エバポレーターとさまざまなところに原因が考えられます。一般の方が的確に原因を突き止めることは簡単ではないので、プロに点検を任せたほうが安心でしょう。

またカーエアコンの故障は、コンプレッサーだけ、サーモスタットだけということは、まずありえません。エアコンオイルの不足でコンプレッサーが焼き付いた時には、エンジンとつないでいるファンベルトも劣化している可能性ありますし、冷却水の不足からサーモスタットが故障したということもあります。

このように故障個所が複数になると、それだけ費用もかかります。このようなカーエアコンの不調が現れる前に、日頃からメンテナンスをしておくことも大切です。

プロの力を借りてカーエアコンのクリーニングをして常に最善の状態を保つことで、故障の原因を取り除くことができます。ぜひ検討してみてください。