カーエアコンが深刻な健康被害を引き起こす可能性が高い、という厳しい現実に気づいていますか。
原因は、カーエアコンから冷たい風を送るために設置されているエバポレーターという装置の汚れにあるのです。
目次
カーエアコンで健康被害?そうならないために
カーエアコンで健康被害を被る。大げさなようですが、車に乗る機会の多い方には切実な問題なのです。
特にカーエアコンとカビの関係について大阪市立環境科学研究所の濱田信夫先生が、「カーエアコンとカビ汚染」という論文で警告を発しています。
論文内で濱田先生は、「エアコンのスイッチを入れた直後に、車内環境中に浮遊カビ数が非常に増加する例がしばしば見られる。エアコンのスイッチを入れた時、悪臭がしたり咳込むことがある。これはエアコンのカビ汚染が原因ではないかと言われてきた」と報告しています。
カーエアコンから放出されるカビ数と臭いの関係を調べた結果、臭いのない場合、カビ数が316/㎥に対し、カビ臭がある場合は浮遊カビの数が645/㎥と、約2倍に膨れあがっていることがわかりました。
この結果を踏まえ濱田先生は、「車内環境のカビ汚染は、ユーザーの健康を守るために重要な問題と思われる。エアコンについても、防カビ対策に積極的にとりくむべきだと言えよう」とも警告しています。
「カーエアコンとカビ汚染」
濱田 信夫
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/35/5/35_5_230/_pdf/-char/ja
健康被害は「カビ」「ハウスダスト」「アレルギー」「くしゃみ」「咳」などたくさん
もちろん健康被害をもたらすのはカーエアコンだけではありません。
強い臭いのする車内は、カビに加え埃などの不純物が増えている可能性が高く、ダニも発生しやすい環境となっていることが考えられます。
またハウスダストの心配もありますし、花粉の季節には開けた窓や洋服などについて花粉が舞っている可能性もあります。
密閉された空間で、カビ、ハウスダスト、花粉を吸い続けるわけですから健康面での被害が出てもおかしくありません。
発症する疾患としては、過敏性肺炎、気管支ぜんそく、アレルギー鼻炎、アトピー性皮膚炎、肺炎などが考えられます。
本来、車内を涼しくし過ごしやすくするためにつけるのがカーエアコンです。
しかし、カビや汚れを放置したままにすることで、深刻な健康被害をもたらしかねないのです。
とくに子どもが乗る車は注意しよう
大人でも危険なカーエアコンによる健康被害ですが、小さいお子さんの場合、危険度が跳ね上がります。
もし、小さいお子さんや赤ちゃんが知らず知らずのうちにカビの胞子やハウスダストを吸い込んでいたらどうなるでしょうか。
大人であれば喉の痛み程度で済む症状も、免疫力の低い小さいお子さんや赤ちゃんではどうでしょう。
直接、肺に吸い込むことで気づいたら喘息や気管支炎になっていたという例もあるのです。
お子さんの場合、症状をきちんと正確に伝えるのは難しいことです。
車に乗ったら軽い咳をするようになったり、その咳が続くというようなことがあったら、早めに病院で検査を受けることをおすすめします。
健康被害を受けないためにカーエアコンを洗浄しよう
カーエアコンによる健康被害を受けないためには、カーエアコン内のエバポレーターを洗浄し、原因を取り除くことが必要です。しかし、ここで問題があります。
大きな健康被害をもたらすカビですが、現在、一般的に市販されているもので完全にカビを除去できるものはないと言われています。
一見、カビを取り除いた、落ちたように見えますが、市販品の多くはカビを漂白しているだけというものも多く、死滅してはいないのです。
なら強い効果を発揮する薬剤を使えば良いと考えるかもしれませんが、カビ取り剤を使い続けると、カビはどんどん抵抗力を身につけ、さらなる活性化をしていきます。
つまりイタチごっご状態が続くというわけです。
しかし、健康面を考えると洗浄しないという考えもありません。
そこで登場するのがプロです。
特にカーエアコン(エバポレーター)は前席の足元、全面カバーで覆われている場合がほとんどで、素人が簡単に手が出せる状態にはありません。
※実際のエバポレーターの位置(赤枠の中になります)
確実にカビを取り除くために、プロを力を借りることをおススメします。
プロによる洗浄方法は大きくわけて2種類。「取り外して丸洗いする方法」と「高圧洗浄」です。
丸洗いのほうは、カーエアコンを分解する必要があるので、日数も数日かかりますし、その分費用も割高になり10万円以上になることも。
一方の高圧洗浄は、世界でただ1社、クリーンデバイステクノロジー社が編み出した方法(高圧洗浄で丸洗いするDr.BAZOOKA!工法)で、車種によって多少の前後はありますが、時間にして約3時間、費用も持ち込みで25,000円、出張でも30,000円という安価で済みます。
効果は両者とも大きな違いないので、どちらがあなたの車にピッタリなのか、検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
現代社会に車は欠かせません。でも、利用することで健康を害したくないですよね。
しっかり洗浄し、きれいな車内環境を維持、快適なカーライフを満喫してください。