「トラックのエアコンが効かない…」となると、真夏や真冬は業務に支障をきたしてしまうことでしょう。
エアコンはメンテナンスをしていなければ、突然効かなくなることもあります。
今回の記事ではトラックのエアコンが効かない原因と対処法、修理費用の相場を解説しますので、エアコンが効かず困っている方は参考にしてください。
目次
トラックのエアコンが効かない主な原因と対処法
それではトラックのエアコンが効かない場合の対処法を、原因ごとに見ていきましょう。
【冷房】ガス漏れ・ガス不足
冷房が効かない原因として考えられるのは、まずエアコンガスの漏れや不足です。
エアコンガスは空気を冷たくするためのものなので、漏れていたり不足してたりすれば、空気を十分に冷やせなくなります。
アイドリングさせながらエアコンの風量を最大にし、エンジンルームのサイトグラスを確認してみてください。
もし泡立っているようならエアコンガスが不足していると考えられるでしょう。
ディーラーや整備工場に依頼すればエアコンのガス抜きと補充を行ってもらえますが、急を要する場合はガソリンスタンドでも対応してもらえます。
【冷房】コンプレッサーが動作しない
トラックのエアコンが効かない場合、コンプレッサーが動作していないことも原因のひとつとなりえます。
もしエアコンのスイッチをオンにしたときに、コンプレッサーの音がしない、異音がするなどの異常が見られるなら故障を疑いましょう。
エアコンガスに問題がないのにエアコンが効かない場合、コンプレッサーが原因である可能性があります。
コンプレッサーが正常に動作していない場合の対処は、整備工場に修理を依頼するしかありません。
少々費用はかかりますが、点検を受け、適切な修理をしてもらうことをおすすめします。
【暖房】冷却水不足
トラックのエアコンで暖房が効かないなら、まず冷却水不足が疑われます。
暖房は冷却水が奪ったエンジンの熱で温風を作り出しており、冷却水が不足すれば温かい風を作り出せなくなるためです。
冷却水の不足はオーバーヒートの原因にもなるので、できる限り早めの対処が必要となります。
冷却水の補充はガソリンスタンドでも可能です。給油の際に点検をお願いしましょう。
【暖房】サーモスタットが動作しない
冷却水が十分なのに暖房が効かないときは、サーモスタットが故障している可能性があります。
サーモスタットとは温度の調整をするためのもの。
温度が一定まで下がると暖房が効き、一定まで上がると暖房が切れる…と、自動調節するための役割を果たしています。
サーモスタットが故障している場合は整備工場での修理が必要です。部品はそれほど効果ではなく、安価に修理してもらえます。
【冷暖房共通】フィルターの汚れ・詰まり
トラックのエアコンが効かない原因として、冷暖房に共通して言えるのはフィルターの汚れや詰まりです。
エアコンフィルターの汚れや詰まりが原因であるなら、全くエアコンが効かないのではなく、効きが悪い状態になります。
汚れや詰まりを解消するには、エアコンフィルターの洗浄が最も効果的な対処法です。
ガソリンスタンドなどに依頼しなくてもご自身で洗浄できるので、洗浄方法を詳しく知りたい方は『「故障かも」と思った時に! 車のエアコンが効かない場合にやるべきこと』を参考にしてぜひ実践してみてください。
【冷暖房共通】操作ボタン(パネル)の不良
操作ボタンの不良も冷暖房が効かなくなる原因となります。
カーエアコンシステムに何の問題もなくても、操作ボタンが故障していれば冷房も暖房も使えません。
特にエアコンの吹出口にドリンクホルダーをつけている場合は、飲み物がこぼれて故障した可能性が高いでしょう。
操作ボタンの故障が原因なら、修理してもらうしか対処法はありません。
パネルからの信号をエアコンに送るためのリレーが壊れているなら、リレーの交換だけで修理は完了します。
故障箇所ごとの修理費用相場
トラックのエアコンが効かない場合、故障箇所ごとの修理費用はどのくらいになるのでしょうか?
修理に出す前に、費用の目安を確認しておきましょう。
ガス漏れ・ガス不足
ガス漏れやガス不足が原因なら、エアコンガスの補充で工賃を含めて約10,000円、ガス漏れ修理で20,000~50,000円が目安となります。
ガス漏れ修理の費用相場に幅があるのは、ガス漏れが起きている場所によりかかる費用が変わるためです。
コンプレッサーが動作しない
コンプレッサーが故障しているなら、修理費用の相場は50,000円以上となることが多いでしょう。
コンプレッサーはカーエアコンの部品の中でも高価なので、それなりの出費を覚悟してください。
冷却水不足
冷却水不足でトラックのエアコンが効かない場合は、補充で5,000円、工賃で2,000~3,000円と10,000円以内に収まります。
ガソリンスタンドなどでも数千円で対応してもらえるはずです。
サーモスタットが動作しない
サーモスタットも高価な部品ではありませんので、10,000円前後で修理が可能です。
部品が3,500円、冷却水が3,000円、工賃が5,000円前後となりますが、車種により金額は変わります。
フィルターの汚れ・詰まり
フィルターの汚れや詰まりでエアコンが効かないなら、ご自身で洗浄するなら費用は0円です。
新しいエアコンフィルターは2,000円ほどで販売されているので、こちらもご自身で交換するなら費用は2,000円前後となります。
もし交換を依頼するなら、工賃が約2,000円追加されて5,000円ほどとなるでしょう。
操作ボタン(パネル)の不良
操作ボタンの不良や故障が原因の場合は、エアコンリレーの交換で1,000~3,000円、レバー式切り替えスイッチの修理で5,000~20,000円、電磁ボタンスイッチの修理で5,000~30,000円が相場です。
電磁スイッチの故障の場合は、故障している部位により料金が変わるので、点検をしてもらってから見積もりをお願いしてください。
トラックのエアコンが効かないならまずは原因を探ってから対処を
トラックのエアコンが効かない原因は多岐にわたるので、まずは症状から原因を探って対処する必要があります。
エアコンフィルターの汚れや詰まりであればご自身で洗浄したり交換したりできるので、安価に改善が可能です。
ただしコンプレッサーの故障であれば、50,000円以上と高額な修理費用を覚悟しなければなりません。
ただ修理費用が安価に押さえられるとしても、トラックでエアコンが効かないのは不便なものです。
常に快適にエアコンを使うためには、定期的なメンテナンス実施が大切。
「空気の洗車屋さん」ではエバポレーターの高圧洗浄で徹底的に汚れやカビを洗い流し、常に快適にエアコンをお使いいただくためのサービスを提供しています。
エアコンのメンテナンスをされていないなら、ぜひ一度ご検討ください。