エアコンのフィルターの汚れやつまりは車検に影響するのか?

エアコンのフィルターの汚れやつまりは車検に影響するのか?

エアコンフィルターを交換していないことが気になっていると、「車検で問題があるのかな?」と思ってしまいませんか?

エアコンフィルターの汚れは車検には関係ありませんが、交換しないままにするとさまざまな問題が起こります。

カーエアコンから漂うニオイや、エアコンの効きが気になっている方はぜひ今回の記事を参考にしてください。

エアコンフィルターの汚れ・つまりは車検に影響する?

エアコンフィルターの汚れ・つまりは車検に影響する?

エアコンフィルターの汚れやつまりは、車検には影響しないので安心してください。

車検と呼ばれる「定期点検整備」で点検される項目は、次のとおりです。

かじ取り装置 パワー・ステアリングの緩み及び損傷等
制動装置 ブレーキ・ペダル及び駐車ブレーキのきき具合等
走行装置 ホイール・ナット及び同ボルトの緩み等
緩衝装置 サスペンション(スプリング)の損傷等
電気装置 点火プラグの状態、点火時期等
原動機 低速及び加速の状態、排気の状態等
動力伝達装置(クラッチ)等
ばい煙、悪臭のあるガス等の発散防止装置等
その他(マフラ、車枠及び車体等)
運行において異常が認められた箇所

出典:自動車総合安全情報:点検・整備の推進
カーエアコンは制御や走行、緩衝には関係のない装置です。

電気装置ではありますが、電気装置で点検されるのは点火装置・バッテリ・エンジンルーム内の電気配線とされています[1]。

そのためカーエアコンフィルターに目詰まりなどが起きていても、車検には問題がありません。

車検に関係なくても定期的にフィルター交換が必要な理由

車検に関係なくても定期的にフィルター交換が必要な理由

エアコンフィルターの汚れや目詰まりは車検には関係しませんが、やはり定期的なフィルター交換は必要です。

なぜ交換が必要なのか、3つの理由について見ていきましょう。

エアコンから異臭がするようになる

フィルターを汚れたままにしておくと、カーエアコンから嫌なニオイが漂うようになります。

フィルターはカーエアコンシステムの中でも、カビに汚染されることが多い場所だと言われているためです[2]。

空気の通り道であるフィルターにカビが繁殖すると、カーエアコンからの風に乗ってカビのニオイが車内に充満します。

また喫煙者の方の車であれば、フィルターにタバコの煙の粒子が付着して、タバコ臭さが取れなくなることもあるでしょう。

カーエアコンから出るムッとするような嫌なニオイを防ぐには、定期的にフィルターを交換する必要があります。

汚い空気が車内に充満する

ニオイだけでなく汚れた空気が車内に充満してしまうことも、フィルター交換をしなければならない理由のひとつです。

エアコンフィルターは車内に送る風を濾過するための装置。

車外から送り込まれた空気に含まれる、チリやホコリ、花粉、粉塵、PM2.5などを濾過して、空気をきれいにしてくれる存在です。

しかし目詰まりを起こしたり、汚れたりすると汚れを効率的にキャッチできなくなる可能性もあります。

またチリやホコリが大量に付着したフィルターで濾過された空気は、やはりきれいとは言えないのではないでしょうか。

エアコンが効きづらくなる

汚れや目詰まりが起きたフィルターを使っていると、エアコンが効きづらくなります。

細かな網目にホコリやチリが付着して穴が塞がれれば、空気が通り抜けられる場所は少しずつ少なくなるものです。

カーエアコンのシステム内部で冷風や温風が作られていても、車内まで届けられなくなるため、エアコンの効きが悪くなったと感じられるようになります。

エアコンフィルターの交換はどうやって行うのか?

エアコンフィルターの交換はどうやって行うのか?

それではエアコンフィルターの交換はどのように行うのか、2種類の方法について見ていきましょう。

自分で行う方法

まずはご自身で交換する方法です。

  1. ピンとフックを外して助手席側のグローブボックスを外す
  2. エアコンフィルターカバーを取り外す
  3. 上下左右2箇所にある爪をつまみながら古いエアコンフィルターを引き出す
  4. 新しいエアコンフィルターを挿入する
  5. 反対の手順で元通りに組み立てる

交換の手順は車種により変わりますが、ほとんどの場合でグローブボックスを取り外してからエアコンフィルターを交換するとの手順は変わりません。

ご自身で交換すればエアコンフィルター本体の費用だけで済むので、コストをかけたくない方はぜひご自身でやってみてください。

業者に依頼する方法

車関係の業者に依頼して交換してもらう方法もあります。

カー用品店・整備業者・ディーラーなどに依頼すれば、すぐに交換してくれるはずです。

車検のときにエアコンフィルターを交換してくれることもあるでしょう。

業者に依頼する場合は、使うフィルターや店舗にもよりますが、4,000~6,500円ほどで交換してもらえます。

ご自身で交換する自信のない方や、手軽に交換したい方は業者に依頼してください。

エアコンフィルターの交換時期目安

エアコンフィルターの交換時期目安

エアコンフィルターの交換時期の目安は、「1年に1回」もしくは「走行10,000kmに1回」とされています。

1年に10,000km走行することを前提とした目安期間のようなので、たとえば毎日長距離を運転する方と、1週間に1回のショッピングでしか車を走らせない方とでは違いがあるでしょう。

清潔な状態でカーエアコンを使うためにも、弊社では半年に1回の交換を推奨しています。

フィルターと同じく空気濾過の役割を担うエバポレーターも定期的に洗浄すれば、さらに車内の空気はきれいになり、カビ臭さなども感じなくなります。

フィルターとともにエバポレーターも洗浄したいと思われる方は、『エバポレーターの洗浄方法の種類とおすすめの洗浄方法』でエバポレーター洗浄を詳しく解説しているので参考にしてください。

エアコンフィルターは車検に関係なくても交換するのがおすすめ

エアコンフィルターは車検に関係なくても交換するのがおすすめ

エアコンフィルターの目詰まりや汚れは点検項目ではないため、車検では関係しません

しかし汚れたり目詰まりした状態のフィルターを使い続けていると、車内にカビ臭いニオイが漂ったり、空気が汚れたり、カーエアコンの効きが悪くなったりするデメリットがあります。

こういったリスクを防ぐためにもやはり半年に1回の頻度で交換されるのがおすすめです。

そして結露が多く、カビが発生しやすいエバポレーターの洗浄も欠かせません。

空気の洗車屋さんではわずか1時間の作業時間で、エバポレーターをまるで新品のようにきれいに洗浄する「Dr.BAZOOKA!洗浄」をご提供しています。

フィルターを交換しても、エバポレーターが汚れていては効果が低くなってしまいます。

エバポレーターもしっかりと洗浄して、いつでも快適にカーエアコンが使えるようエアコン内部を整えておきましょう。

[1]
参照:自動車総合安全情報:自動車の点検及び整備に関する手引
[2]
参照:JSTAGE:(PDF)カーエアコンとカビ汚染