寒冷地にお住まいの方であれば「冬は車の燃費が悪くなる…」と感じられているのではないでしょうか?
雪でエンジンの回転数を上げなければならなくなったり、路面との抵抗が増すスタッドレスタイヤを装着しなければならなかったりと、仕方のない部分もありますが、ちょっとした工夫で車の燃費は改善できます。
それではどうすれば冬でも車の燃費を向上させられるのか、その方法について見ていきましょう。
目次
冬場の車の暖房は燃費に影響しない?
冬場に車の暖房をかけても燃費には影響しません。
夏の冷房はエアコンが冷風を作り出すため燃費に影響を与えますが、冬の暖房は冷却水の熱を再利用して温風を作り出しているためです。
冷却水は熱くなったエンジンを冷やすためのものなので、エンジンの熱によって温風が作り出されているということになります。
ただし「A/C」のボタンをオンにするとエアコンのシステムが動き出すので、暖房であっても燃費が悪くなります。
またハイブリッド車で暖房を使おうとすると、常にエンジンを動かすことになるため燃費への影響は避けられません。
エンジンの排熱を利用するという暖房の仕組みから、電気だけで走れる場合でもエンジンを使うことになるためです。
冬場の車の燃費悪化を防ぐ方法
暖房は車の燃費に影響を与えませんが、冬はどうしても燃費が悪くなりがちです。
冬場に車の燃費悪化を防ぐためには、次のようなポイントに注意しましょう。
エンジンが温まってから走行すること
冬の燃費悪化を防ぐためには、車のエンジンが温まってから走行させるようにすることがポイントです。
車のエンジンが温まらないうちに走行すると、エンジンの回転数が上がり燃費が悪くなります。
タコメーター周辺にある「低水温表示灯」というマークが点灯している間は、エンジンが冷えているということです。
エンジンをかけてから1分ほど暖気をしたら、マークが消えるまではゆっくりと走り、エンジンを少しずつ温めてから通常の走行をするようにしましょう。
アイドリングをしないように心がける
燃費を悪化させる原因のひとつである「アイドリング」を控えることも大切です。
ひとつ前の項目で解説したように、エンジンが温まってから走った方が車の燃費は向上します。
しかし暖気目的で5分、10分…とアイドリングをしていれば燃費への悪影響は避けられません。10分間アイドリングをすると、約130ccもの燃料が消費されます。
もちろんその他のシーンでもアイドリングを控えることは燃費向上に役立ちます。
事前に交通情報をチェックして、渋滞を避けられるようにルートを選ぶこともアイドリングを控えるためのコツです。
定期的にオイル交換をする
冬に車の燃費を改善させるには、定期的にオイルを交換することもおすすめです。
エンジンオイルが汚れているとエンジンの持つ本来の性能を発揮しにくくなり、燃費が悪くなります。
エンジンオイルを常にきれいな状態に保ち、燃費向上効果のあるエコオイルを使用すると燃費は向上するはずです。
知っておきたい!冬の燃費向上のコツ
それではさらに冬場の燃費を向上させるために知っておきたいポイントを見ていきましょう。
暖房はエンジンが温まってから
エンジンが温まってから暖房を入れるようにすると冬でも車の燃費は良くなります。
最初に解説したように、エンジンの排熱を利用している暖房は基本的に燃費に影響を与えません。
しかしエンジンをかけた直後は排熱がないため、暖房のスイッチをオンにするとエンジンは設定温度に近づけようと回転数を上げてしまいます。
エンジンの回転数が上がれば燃費は悪くなってしまうので、エンジンが温まって排熱ができた頃に暖房を入れるようにすると燃費は改善されるでしょう。
シートヒーターを利用する
車内で暖かさを保ちながら燃費を向上させるのにおすすめのアイテムがシートヒーターです。
エンジンが温まってから暖房を入れるようにすると燃費は良くなりますが、冬に寒さを我慢しながら運転するのはつらいでしょう。
そこで利用したいのがシートヒーターです。
シートヒーターとは中にヒーターが組み込まれているシートのこと。
シガーソケットから電力を得るので、エンジンが冷えているときにも体を温められるアイテムです。
エンジンをかけた直後はシートヒーターを利用し、しばらく走行したら暖房に切り替えるようにすればバッテリーへの負担も少なく、車の燃費も向上させられるようになるでしょう。
冬でも車の燃費は改善できる!暖房&走行のコツを押さえて
暖房の使い方や走行のコツを押さえれば、冬でも車の燃費を向上させることはできます。
暖房はエンジンが温まってから入れるようにして、それまではシートヒーターで暖を取りましょう。
また必要以上に暖気をしないことや、エンジンオイルを定期的に交換することもポイントのひとつ。
エンジンが温まっていれば燃費を心配することなく使える車の暖房。
しかし夏からずっと使っておらず、久しぶりにつけたら悪臭が気になる…という場合もあるかもしれません。
燃費を気にせず使える暖房ですから、せっかくなら快適に使いたいものでしょう。
気になる臭いを解決するにはエバポレーターの洗浄が必要です。
長くメンテナンスされていないカーエアコン内部には、臭いのもととなるカビが繁殖します。
詳しくは『エバポレーターは洗浄したほうがよい?どのように行うの?』で解説しているので、気になる臭いに悩まれている方はぜひこちらの記事をご覧ください。