自動車を制御するために使われている部品にはどんなものがあるのでしょうか。
センサーと呼ばれている部品なのですが、実は車には数多くのセンサーが使われていて、用途別にエンジン系、ナビ系、ステアリング系、サスペンション系、ブレーキ系、予防安全系、その他のボディ系などに分かれています。もちろんカーエアコンにもいくつものセンサーが使われています。
目次
カーエアコンに搭載されているセンサー
センサーは力や熱、振動、電磁気などを検知。電気信号に変える装置のことです。
エンジンから始まりエアコンまで広がったセンサー
車のセンサーの歴史は、エンジンの制御に用いられる吸気圧センサーが始まりだといわれています。
その後、路面状況や運転状況に合わせて制御するサスペンションの油圧制御につながり、そしてカーエアコンの冷風をコントロールする冷媒制御へと広がりました。さらに安全性や快適な環境のためにセンサーなど、日進月歩で進化を遂げている部品なのです。
カーエアコンに搭載されているセンサーの種類
メーカーや機種によってセンサーの呼び方は異なることがありますが、目的と性能に大きな違いはありません。
- エバポレーターセンサー
エバポレーターの温度を監視するセンサーです。 - 温度センサー
内気温、外気温、呼気温などに分かれており、それぞれの変化を監視します。 - 日射センサー
オートエアコンについているセンサーの1つで、日差しの状態を判断します。 - 水温センサー
冷却水の温度を検知するセンサーです。冷却水は場所によって温度が異なりますので、どこに設置するかが重要になってきます。 - エアコン用冷媒圧センサー
カーエアコンの冷媒圧を検出、コンプレッサーを最適な状態に制御することで快適な空間を作り出すセンサーです。
カーエアコンの不調にはセンサーも関与している?
カーエアコンは設定温度と外気温センサーが検出した温度差をもとに、送風の温度や風量、風の向きなどを決めます。
カーエアコンそのものに異常がなくても、内気温感知センサーが故障していると、車内の温度が正しく計測できず、風が送りだされないという事態が発生する可能性があります。
それ以外にも、冷風の場合は、エアコン用冷媒圧センサーが、暖房の場合は水温センサーが正常に機能していないと、温度設定で目標としている送風を送りだすことはできません。
冷房が効かない。暖房を付けたがいつまで経っても暖かくならない。そんなときはセンサーの不具合かもしれません。検査をするなら、故障個所のチェックリストにセンサーを入れることをおススメします。
カーエアコンセンサーの交換方法
カーエアコンに使われているセンサーは、ホコリや汚れなどが原因で故障しやすい部品です。しかもカーエアコンの室内ユニット部分は、修理を前提にした設計がなされていないことが多く、部品交換がとても大変です。
センサーの故障は、専門知識を持っていない方には判断が難しい箇所です。センサーが故障かもしれないと思ったら、プロに相談、修理をお願いすることをおススメします。
車種や機種によっても異なりますが、修理の費用は2万円前後だと思っていてください。
センサーはきれいな環境が好き
センサーは精密部品です。ホコリや汚れ、カビや雑菌に弱い性質をもっています。自分で修理するのが難しい部品ですので、日頃からきれいにすることを心掛けるしか対策はありません。
特に汚れの温床になりやすいエバポレーターやフィルターなどは定期的に洗浄。センサーにとって居心地のよい場所つくりを心掛けましょう。