車の暖房が臭い3つの理由と対処法!根本解決で寒い冬を乗り切ろう

車の暖房が臭い3つの理由と対処法!根本解決で寒い冬を乗り切ろう

カーエアコンの暖房のスイッチを入れるたびに嫌な臭いがしたりしていませんか。最近カーエアコンの洗浄をしていないからかなとか、もう古いから仕方ないと思っていませんか。カーエアコンの暖房を入れて嫌な臭いがする場合、実は故障をしている可能性もあるのです。

車の暖房が臭い3つの理由とは?原因を解説します

車の暖房が臭い3つの理由とは?原因を解説します
カーエアコンのスイッチを入れたときにする嫌な臭いの原因はいくつかありますが、暖房の場合、大きく分けて3種類に分類されます。

すえたような「カビの臭い」

家庭用のエアコンでもカーエアコンでも多いのがこのカビ臭ですが、カーエアコンの場合は、エアコンフィルターの汚れやエバポレーターにカビが発生している可能性が考えられます。特に熱交換器と呼ばれているエバポレーターは、高温多湿になる装置でカビの温床になりやすい部分です。

普段馴染みのない「薬品臭のような甘い臭い」

カーエアコンから発生する嫌な臭いの中で、一番気を付けたいのがこの「薬品臭のような甘い臭い」です。普段の生活ではあまり嗅ぐことのない臭いなので、おかしいと感じることができるでしょう。

なぜ問題なのかというと、薬品臭のような甘い臭いがしたときは、冷却水が漏れている可能性があるのです。

ヒーターコアやそこから繋がっているホースなどのつなぎ目などが破損している可能性があり、放っておくとオーバーヒートを起こす危険があります。

普段嗅いだことのない甘い臭いがしたら、まず専門家に相談することをおススメします。

「ペットの臭い」

ペットは大切な家族の一員。ドライブなど外出の際に一緒にお出かけすることも珍しくないでしょう。ペットが車内で粗相をしたときの臭いや、皮脂や唾液などが動物臭の原因ですが、実はそれ以外の特殊な例もあるのです。

ペットを飼っていないのに車内から動物臭がしたという報告があります。これは車内に食べ物を放置しておいたら、ネズミが侵入しダッシュボードに巣を作っていたことが原因だそうです。

これは本当に特異な事例ですが、食べ残しを放置しておくのは衛生的な問題だけでなく車内に嫌な臭いがつく原因にもなります。

自分でできる暖房の臭い対策と日常のお手入れ

自分でできる暖房の臭い対策と日常のお手入れ
カーエアコンの暖房を入れたときに発生する嫌な臭いを軽減させるには、原因を取り除くことが大切です。自分でもできることがありますので、その対策とお手入れのコツをご紹介しましょう。

車内に染みついた臭いを取り除く

運転手や乗車する人の汗や皮脂、ペット臭、食べ物や飲み物の臭い、香水やオーデコロンなどの香りなど、車内にはさまざまな臭いが混在し染みついています。特にシートとフロアマットは、臭いの巣窟と言っても過言ではありません。

これらの臭いを軽減させるには、こまめに掃除するしかありません。掃除機をかける、拭き掃除をするなどのお手入れを日常的に行うことで、臭いはかなり軽減されます。拭き掃除には重曹を使うのもおススメです。

エアコンフィルターをきれいにする

エアコンフィルターは、空気を取り入れるときに異物を吸い込まないようにするための部品です。つまりエバポレーターなど精密機械の複合体。カーエアコンを埃や異物から守っている防壁の要でもあるのです。

でもその役割のため、エアコンフィルター自体は、汚れや異物にさらされています。

嫌な臭いを防ぐためには、使い方によっても異なりますが、定期的な洗浄に加えて半年に1度、フィルター自体を交換することを推奨しています。

エバポレーターの洗浄をする

カビの温床であるエバポレーターを洗浄するのも、嫌な臭い対策では大切なことです。エバポレーターの洗浄は、カー用品の専門店に行くと専用の洗浄スプレーを手にいれることができるので、自分でも洗浄することが可能です。

ただあくまで素人の洗浄ですので、問題もあります。まずエバポレーターは複雑な構造をしているため、薬剤が隅々まで届かない可能性があり、カビを完全に取り除くことができません。また噴霧した薬剤を洗い流すことができないため、新たなカビの温床になる可能性があります。一時しのぎにはなりますが、抜本的な解決策になりない可能性が高いのです。

カーエアコン・ヒーターから出る臭いを元から絶つ方法

カーエアコン・ヒーターから出る臭いを元から絶つ方法
カーエアコンのヒーターから出る臭いはさまざまな要因がありますが、中には素人には完全に解決できないものもあります。それがカビです。

冬こそ大切なカビ対策

カーエアコンのカビ被害に詳しい大阪市立環境科学研究所の濱田信夫先生は、「カーエアコンとカビ汚染」という論文で、「エバポレーターの表面は、夏の間は湿っていてカビを放出しにくいが、冬に暖房に切り替わった後のほうが、乾いて胞子を放出しやすい」と報告しています。

参考:『カーエアコンとカビ汚染』 濱田信夫 | におい・かおり環境学会誌 35巻5号 平成16年

カビが原因の病気としては気管支喘息やアレルギー性鼻炎などが知られていますが、清掃を怠ったエアコンやカーエアコン、加湿器で生じたカビを吸い込むことで発症する病気として換気装置肺炎なども、近年報告されています。

カーエアコンのカビを根絶させるにはプロの技が必須

カーエアコンから放出されるカビを根絶やしにするためには、既に発生してしまったカビを完全に取り去ることと、再び発生させにくい環境を作ることが大切です。その方法は2種類です。

分解洗浄

カーエアコンを分解して洗浄する方法が1つです。ディーラーや整備工場などで受けてくれる方法で、完全に分解して洗浄をするので高い効果が期待できますが、効果が高いだけに費用も高価です。10万円以上かかることもあります。また分解をするため日数も1週間以上かかります。

高圧水流による洗浄

世界でただ1社、クリーンデバイス・テクノロジー株式会社が特許を取得しているエバポレーター専用の洗浄方法が高圧水流による「Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)です。

独自に開発した器具を使って行う独創的な洗浄方法で、まず薬剤をエバポレーターに噴霧し、カビを落します。次に水を高圧で噴霧。薬剤とともにカビを洗い流します。

費用は国産普通車1台が2万5千円から対応可能です。時間も1時間ほどと短時間を実現。それでいて分解洗浄以上の効果を期待できます。

安全で快適なカーライフはきれいなカーエアコンから

安全で快適なカーライフはきれいなカーエアコンから
異臭に気付いているのに、掃除の面倒くささからついつい後回ししてしまいがちなカーエアコン。乾燥している冬ならカビは大丈夫という間違った認識に囚われていませんか。冬こそカーエアコンのカビ対策が重要なのです。安全で快適な冬のカーライフを手にいれるためには、エバポレーターの洗浄は必要不可欠です。