カーエアコンにはさまざまな専門用語が使われています。
例えばACはエアーコンディショナーの略ですが、カーエアコンでは送風機をさすことが多い単語です。
同様に「Lo」という単語が何をさしているかご存知ですか。
「Lo」とは「Low」のことで、一番設定温度が低い状態をさしているのですが、どう使いこなしたらよいのか探ってみました。
目次
カーエアコンの「Lo」とは何?
どうもLoの定義はメーカーや車種によって異なるようですが、カーエアコンの設定温度で一番低い状態をさすことだけは共通しています。
微妙に異なるLoの温度
調べたところ「18℃」をLoの温度として採用しているメーカーもありますが、「17.5℃」というメーカーもあり、この数字が最低温度の基準になっているようです。
LoからHi、最低温度から最高温度までは数段階で分けられ、好みの温度設定が出来るようになっていますが、何段階に分けられているのかは、メーカーと車種によって異なります。
Loの役割
Loはカーエアコンをオートモードに設定しているとき、スタート時にその役割を発揮します。
オートエアコンはスタート時、コントロールユニットで冷房起動制御を行いますが、スタート時、まず2秒間ほどOFFに固定されます。
その後5秒間Loに固定され、さらにその後6秒間の間に設定温度まで風量を加速していくのです。
つまり快適な車内環境を構築するための土台になっているのがLoなのです。
カーエアコンの「Lo」の上手な使い方
猛暑の真夏、炎天下に駐車されていた車の車内温度は50℃を軽く超えています。
この状態からいち早く快適な車内温度にするためにはどうしたらよいのか、その方法を模索してみました。
カーエアコンの特性を理解しよう
家庭用のエアコンがコンプレッサーの回転数を制御することで、温度設定をし冷房にも暖房にも対応しているのに対して、カーエアコンは冷房と暖房でまったく異なる仕組みをしています。
暖房が温まったエンジンを冷やす冷却水を利用しているのに対し、冷房は冷媒という専用のエアコンガスを高圧で圧縮することで気化と液化を繰り返し、最終的にエバポレーターという熱交換器で冷風を作りだしています。
炎天下で高温になった車内を冷やす方法とは?
猛暑の中で蒸し風呂状態になった車内を短時間で冷やす方法は、何種類か考えられます。
- ドアを開閉して車内の熱気を逃がす
- 冷却スプレーを使う
- 窓を開けずに外気を導入しながらエアコンをLoの状態で使う
- 窓を開けずに、エアコンを内気循環にした状態でLoの状態を維持する
- 窓を全開にしたままエアコンをつけて走行する
など、車内を冷やすために工夫できることは意外とたくさんありますね。
外気循環と内気循環の切り替えが重要
結果をお伝えすると、⑤の「窓を開けたままエアコンをつけて走行する」が最も車内温度の下がり方が早かったそうです。
理由は外気導入と内気循環の切り替えです。
車内温度が外気温度より高いときに効果の高いのが外気導入。窓などを開けて喚起した状態です。
外気を導入することでコンプレッサーをフル稼働させる時間も短縮され、結果燃費の削減につながります。
車内温度が十分に下がり外気温より低くなったら、内気循環に切り替えることで冷えた状態を維持できますし、カーエアコンの負荷が減り、結果、燃費の向上につながります。
燃費への影響は?
Loはカーエアコンの設定温度が一番低い状態のこと。
車内を冷やすためにはカーエアコンをフル稼働させる必要があるため、さぞや燃費が悪くなるだろうとお考えになると思います。実は大きな勘違いなのです。
室内を内気循環に維持することでLoでも燃費は悪化しない
車は密閉された空間でしかも狭いです。
この状態では一度Lo状態になったら、外気を取り込まない限り、最低限の燃費で冷たい状態を維持できます。
つまり条件付きですが、Loでも燃費が悪化することはないという報告が上がっています。
内気循環がLoを維持する
少ない燃費でLo状態、つまり快適な車内を維持するためには、内気循環を維持することが必須です。
ただ内気循環は長時間続けていると、二酸化炭素濃度が上がる、カーエアコンからの異臭が充満してしまうなどの、喚起に問題が起こる可能性があります。
少しでも長くLoで快適なドライブを持続させるためには、カーエアコン、特に熱交換システムであるエバポレーターがクリーンであることが重要です。
カーエアコンの季節が本格化する前に、エバポレーターの洗浄を検討してみてください。