カーエアコンから発生するアンモニア臭の原因は何?

カーエアコンから発生するアンモニア臭の原因は何?

カーエアコンのスイッチを入れたときに、酸っぱいアンモニアのような嫌な臭いがして顔をしかめた経験はありませんか。

実はあのアンモニア臭は、エアコンの内部に巣食ったカビなどの雑菌が原因なんです。

健康被害も起こしかねないアンモニア臭は、原因を根本から取り除くしかありません。

カーエアコンから発生するアンモニア臭の原因

カーエアコンから発生するアンモニア臭の原因

梅雨や9月の長雨など、高温多湿の日本がカビ大国であることはご存知の方も多いかと思います。

実はそれと同じ状態がカーエアコンの中で起こっているんです。

カーエアコンでカビが発生する理由

カーエアコンの冷房は、冷媒と呼ばれるエアコンガスを、コンプレッサー、コンデンサー、エバポレーターを通過することで、圧力をかけたり冷やしたりしながら気化と液化を繰り返して冷たい風を作りだしていきます。

このとき問題になるのが、カーエアコンでもっとも重要な部品であり、熱交換器と呼ばれるエバポレーターです。

気化した冷媒がエバポレーター周囲の熱を奪うことで、エバポレーター自体を冷やし冷風を作りだすのですが、このときエバポレーターと周囲の温度差によって水滴が発生し結露が生まれ、カビが発生しやすい状態になってしまいます。

車内にカビの胞子を散乱

カーエアコンのスイッチを入れたときに感じるアンモニア臭は、冷風と一緒にエバポレーター内部に巣食っていたカビの胞子が車内の放出されるために起きる現象なのです。

大阪市立環境科学研究所の濱田信夫先生は、ご自身の論文『カーエアコンとカビ汚染』の中で「エアコンのスイッチを入れた直後に、車内環境中に浮遊カビ数が非常に増加する例がしばしば見られる」と報告しています。

参考:カーエアコンとカビ汚染

カーエアコンのカビ汚染を放置して使い続けると、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎など、カビが原因とされる病気になる可能性がありますので、早めの対策が必要です。

アンモニア臭を解消する方法

アンモニア臭を解消する方法

アンモニア臭を解消するためには、カビを取り除くことが一番の早道です。

消臭スプレーを使う

一番簡単な方法が、消臭スプレーです。カー用品の専門店に行くと1,000円前後から売られています。

ノズル付きのものが多く、吹き出し口などに挿しこみ噴射させます。

安価ですし簡単、手軽にメンテナンスができますが、巣食ったカビ自体を取り除くことはできないので、一時的な方法と言わざるを得ません。

エアコンフィルターを洗浄、もしくは交換する

エアコンフィルターも埃やゴミなどが溜まりやすい部品なので、洗浄や交換をすることで嫌な臭いを解消できます。

使用頻度や使い方によって異なりますが、目安として半年に1回の交換を推奨しています。一般的には1,000~3,000円ほどで交換することができます。

洗浄する場合は、水または中性洗剤を洗面器などにとかし、30分くらい漬け置き洗いをしてください。

洗剤を使った場合は、お水でよくすすぎます。また洗浄後の乾燥はしっかり行ってください。

エバポレーターを洗浄する

嫌なアンモニア臭を取り去るのにもっとも効果的なのが、カビの温床であるエバポレーターの洗浄です。

洗浄方法は、カー用品店で売っている洗浄スプレーを使う、整備工場で分解洗浄する、高圧水流による洗浄などがあります。

根本解決にはエバポレーター洗浄が効果的

根本解決にはエバポレーター洗浄が効果的

カーエアコンのスイッチを入れたときに漂ってくる嫌な臭いは、エアコンフィルターの洗浄や交換かエバポレーターの洗浄で、大部分が解消できるといわれています。

ただ両者の汚れの違いを考えると、どちらをきれいにしたらよいのか一目瞭然です。

  • エアコンフィルターは空気の汚れを除去する部品なのでホコリやゴミが中心
  • エバポレーターは熱交換器という特性から、水滴や結露が使用時は常に発生しているという機能上の問題からカビの温床になりやすい。

ホコリかカビか、アンモニア臭を取りに除くために、どちらをターゲットにしたほうがよいのか考えるまでもありませんよね。

エバポレーターを洗浄する方法

エバポレーターを洗浄する方法

エバポレーターを洗浄する方法は大きく分けて3種類だと先ほどもご紹介しました。洗浄スプレー、分解洗浄、高圧水流による洗浄です。

安価だか効果が低い洗浄スプレー

個人でできる洗浄方法です。カー用品専門店などで1,000~3,000円ほどで販売しています。

洗浄液を噴射してきれいにしていくタイプですが、エバポレーターが複雑な構造をしているため、細部にまで薬剤が届かない可能性があることや、薬剤を洗い流せないので、残った薬剤が新たなカビの発生源になる可能性があることなどの問題点があります。

効果は高いが費用も時間もかかる分解洗浄

ディーラーや整備工場でプロに依頼して行う分解洗浄は、カビを一網打尽にできる方法でアンモニア臭を取り去ることができます。

ただ分解、洗浄、組み立てという行程があるため、1週間ほどの日数がかかりますし、費用も10万円を超える場合があります。

安価・時短・高い効果を実現した高圧水流による洗浄

世界でただ1社、クリーンデバイス・テクノロジー株式会社が特許を取得している洗浄方法が「Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)」です。

独自に開発した高圧水流が噴射できる器具を使って行う洗浄で、まず薬剤を噴射しますが、高圧水流なのでしつこいカビも洗い流せます。次に高圧水流による水洗いですすいでいきます。

高圧水流を使うため、複雑な構造のエバポレーター内部に巣食ったカビを根絶やしにすることができます。

高い効果が約束されているのに、国産の普通車なら作業にかかる時間は1時間ほどと短時間で、費用も2万5千円~とリーズナブルです。

カビを根本から撃退し快適なカーライフを実現しよう

カビを根本から撃退し快適なカーライフを実現しよう

快適なカーライフにカーエアコンは欠かせません。でもそれが健康被害につながる状態であれば、不快なカーライフになってしまいます。

ただ車は維持費もかかります。コスパが高い洗浄方法はどれか考えると、おのずと答えは出るのではないでしょうか。