カーエアコンがバッテリーにかける負担や、カーエアコンによるバッテリー上がりについて解説する記事です。
近年の車はたくさんの電子部品が搭載されており、動かすために電気が必要。その電気を供給しているのがバッテリーです。しかしカーエアコンの使い方次第では、バッテリーに大きな負担をかけてバッテリー上がりを招くことも…。
カーエアコンを使いながらバッテリーへの負担を軽減させるにはどうすれば良いのか、バッテリーの仕組みとともにご紹介していきます。
目次
車の電気を作るバッテリーの仕組み
近年注目を集めている電気自動車でない限り、一般的なガソリン車は電気を充電するシステムがありません。
では一体どうやって、必要な電気をつくり出しているのでしょう。
バッテリーの仕組み
例えばスマートフォンはコンセントに電源を差し、充電することで通話やメールをすることができます。その機能がない車のバッテリーは、エンジンの動きを電力に変えてから充電していきます。
その役目を担うのが、オイルネーターと呼ばれる発電機です。ファンベルトを通し、オイルネーターで生まれた電力は、直流電流に変換されたのち、バッテリーに蓄えられます。
バッテリーの寿命
バッテリーの寿命は一般的に2~5年とされています[1]。もちろん走行距離や車種、バッテリーの使用状況によって寿命は変わりますが、2年に1回は交換をしたほうが良いと言われる部品です。バッテリーはさまざまな要因で劣化していきます。
まず考えられる理由として挙げられるのが経年劣化。スマートフォンや携帯電話、何年も使っていると通話できる時間が短くなってきたりします。「ああ、バッテリーが寿命だな」と思ったことはありませんか。
車のバッテリーも同じです。何年も使っているうちに充電容量が低下してきます。放電と充電を繰り返していますが、電気が送られてくる充電の電圧が少ないと、常に放電状態になり、結果として劣化につながります。
バッテリーは常に状態が変化している部品です。こまめに状態をチェックすることが大切です。
カーエアコンは電力を消費する?
バッテリーの電力を使う車の部品はたくさんあります。
ヘッドライト、ストップランプ、シートヒーター、カーオーディオ、カーナビ、そしてカーエアコンです。
エアコンをつけることでバッテリーが消費される理由
カーエアコンをつけると、バッテリーの消費量が激しいと感じたことはありませんか。実はカーエアコン自体をみると、システムの中心であるコンプレッサーはエンジンが動く力で稼働しているため、それほど多くの電力を消費しているわけではありません。
ではなぜ、カーエアコンを使うと電力消費が激しいのでしょうか。それは風を送るためにファンを動かすからです。つまり微風よりも強風。風力を上げれば上げるほど、電力を消費するというわけです。
カーエアコンはバッテリー上がりに影響する?
バッテリーは温度変化に弱い部品です。温度が下がると性能が低下するため、かつて冬はバッテリーにとって厳しい季節といわれていました。
夏場もバッテリーは上がりやすい
バッテリーは冬に上がりやすいと言われていますが、真夏もリスクのある時期です。冬は性能の低下によりバッテリーが上がりやすくなりますが、夏はカーエアコンを頻繁に使用することが原因で上がりやすくなります。
最近では猛暑日が増えてきて、窓を開けたまま走行していても涼しさが感じられなくなってきました。カーエアコンを上手に活用することは車内での熱中症予防にも重要なこと。
特に梅雨から夏の時期はカーエアコンを多く使う時期であることから、バッテリーが上がるリスクが高まります。バッテリーが上がる原因は、発電量と消費量のバランスが崩れることです。
既にご紹介したように、カーエアコン自体を動かすのに多くの電力を使いませんが、例えば猛暑の中でのドライブ、しかも渋滞にはまった状態を想像してみてください。快適さを追い求めるあまりに、強風にしてカーエアコンを使い続けたとします。
ファンを強く回すためには多くの電力が必要ですが、車は渋滞にはまり動きません。これは発電するために必要な電力が作られないということです。停車状態でカーエアコンを使い続けると、バッテリーが上がる状態になってもおかしくありません。
バッテリーの負担を軽減するカーエアコンの使い方
夏の猛暑中のドライブ。バッテリーを上げずにドライブを完遂するためには、バッテリーに負担をかけないカーエアコンの使い方をすることが大切です。
弱めの風量にする
電力消費が激しいカーエアコンですが、その大半がファンによるものです。よって弱めの風量にする、控えめにすることが有効です。
電力消費が減れば、バッテリーが上がる確率も下がります。そのためには、停車中はサンシェードなどを使って車内の温度が上がらないようにすることや、車内の温度が十分に下がったら風量を抑えるなど、こまめに対策をすることで大きく違ってきます。
温度設定に気を付ける
家庭用のエアコンは、設定温度が低ければ低いほど電力を消費します。同じエアコンでも、この方式はカーエアコンには当てはまりません。
カーエアコンは、吸い込んだ空調用の風を冷却・除湿したあとに、エンジンから発生している熱と混合させ温度調節を行います。つまり車内だけで風を循環させる内気循環の場合、設定温度が高いと、車内の空気を再度0℃近くまで冷却するために多くの電力を消費することになるのです。
そのため日本車の場合25℃、欧州車は22℃というのが、メーカーの推奨する温度設定になっています。家庭用のエアコンと比べるとかなり低いですが、これがベスト温度です。
常時使用しない
カーエアコンを常時使用しないこともバッテリーへの負担を軽減させるポイントのひとつ。風量と温度設定に気をつけながら、ときどきカーエアコンを消すようにしてみてください。
車内がある程度冷えたらカーエアコンを消して、また暑くなってきたらつける…という使い方をすれば電力の消費量が減り、バッテリーへの負担も軽くなるはずです。
内気循環を利用する
カーエアコンとともに内気循環を使うことも、バッテリー上がりを防ぐために効果的です。内気循環とカーエアコンを同時に使用すると効率的に車内の温度を下げられるようになり、カーエアコンの稼働率も下げられるようになります。
夏はカーエアコンと外気導入にして熱を外に逃がした後、カーエアコンと内気循環の併用にするとバッテリーへの負担が少なくなるはずです。
バッテリー上がりを防ぐにはカーエアコンの使い方がポイント
バッテリーへの負担を減らし、バッテリー上がりを防ぐにはカーエアコンの使い方がポイントになります。カーエアコンを使うと電力消費量が増えるので、車の発電量と電力消費量のバランスが崩れやすくなるためです。
バッテリーへの負担を軽減させるには、風量や温度設定に気をつけて内気循環を併用しながら、ときどきカーエアコンを消すなどの工夫が必要。またカーエアコンのメンテナンスをして効きを良くしておくことも大切です。
カーエアコンの効き目が悪い理由に、エアコンガスの不足や汚れなどがあります。特にエバポレーターにこびりついたカビなどの雑菌をそのままにしておくと、カーエアコンの効きが悪くなるだけではなく嫌な臭いもして車内環境の悪化にもつながります。
バッテリーの消費を抑えるためにも、特許を取得した独自のカーエアコンの洗浄方法、「Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)」でキレイにすることが、バッテリーの上がり知らずの快適なカーエアコンライフにつながります。
[1]