カーエアコンの仕組みとコンプレッサーの役割を解説

カーエアコンの仕組みとコンプレッサーの役割を解説

カーエアコンは、家庭用エアコンの室内機にあたるエアコンユニットが車内に、室外機にあたるものがエンジンルームのエンジンに直結する形でセットされています。

また、暖房と冷房ではシステムが異なりますが、梅雨から盛夏にかけて大活躍の冷房は、コンプレッサーから始まるといっても過言ではありません。

カーエアコンの仕組み

カーエアコンの仕組み

家庭用のエアコンは、1台で冷房も暖房も機能しますが、カーエアコンは違います。

エアコンガスを使う冷房

カーエアコンの冷房は、冷媒と呼ばれるエアコンガスを使って冷たい風を作っていきます。

エアコンガスは、常温では気体ですが、高温高圧状態に圧縮することで液状化します。

液体となったエアコンガスは、再び気体に戻ろうとして蒸発する気化熱を利用し、急激に空気を冷やしていきます。

気体から液体、そして気体、という状態を繰り返すことで、冷たい風を作り続けます。

エンジンの排熱を利用する暖房

カーエアコンの暖房は、車最大の熱源であるエンジンの排熱を利用し、温かい風を作り出しています。

エンジンは熱をもったままだとオーバーヒートを起こし、トラブルの原因となります。

それを未然に防ぐために使われているのが冷却水です。

エンジンの熱よって暖められた冷却水が暖房の熱源になります。

コンプレッサーとは?

コンプレッサーとは?

カーエアコンの冷房は、常温では気体だった冷媒であるエアコンガスが循環しながら、液化と気化を繰り返し冷たい風を作っていく空調装置です。

その最初と最後、スタート地点でもあり終着地点でもあるのがコンプレッサーです。

コンプレッサーはエンジンルームにあって、エンジンに装着されており、エンジンの駆動力で回転します。

その働きは大きく分けて2つです。

まず最初に、常温では気体の状態だったエアコンガスを圧縮、高温高圧状態で半液体状にして送り出します。

コンプレッサーから送り出されたエアコンガスは、コンデンサー、エバポレーターなどを経由し、冷風を作り車内を快適空間にします。

一方、エバポレーターで気化したことで低温になったエアコンガスを吸収するのが、コンプレッサーの2つ目の役目です。

そして最初に戻り、再びコンプレッサーで圧縮され半液状化され送り出されます。これを繰り返しているのです。

カーエアコンの不調はコンプレッサーが原因の可能性も

カーエアコンの不調はコンプレッサーが原因の可能性も

カーエアコンの特に冷房が不調の場合、エアコンガスの漏れや不足、エバポレーターの汚れ、エアコンフィルターの汚れなどいくつか原因が考えられますが、コンプレッサーの不具合もその1つです。

コンプレッサーの不具合とは

実は、コンプレッサー自体は比較的頑丈な構造をしているため、滅多に不具合を起こすことはありません。

コンプレッサーはベルトでエンジンの動力を伝えて動いているのですが、常に駆動させているとエンジンに相当な負荷がかかります。

そのため、圧縮が必要なときだけコンプレッサーが駆動するようにするための装置が取り付けられています。

それがマグネットクラッチです。

問題は、このマグネットクラッチが不具合を起こすと、エンジンの動力が伝わらなくなり、冷房が効かなくなるのです。

エアコンのスイッチを入れたときにカチッという音がしないときは、コンプレッサー、特にマグネットクラッチの故障を疑ってみてください。

コンプレッサーの修理について

コンプレッサーの修理は、専門的な知識が必要ですのでプロの力を借りましょう。

ディーラーや整備工場、カー用品店でも修理部門を併設しているところであれば、修理を受け付けてくれます。

費用は、マグネットクラッチで2~3万円。コンプレッサー自体が故障していて交換が必要な場合は、新品で5~10万円。

リビルド・コンプレッサーは中古品でも3~6万円かかります。

これに作業代が加わることがありますので注意してください。

高額な修理代が必要になるコンプレッサー

高額な修理代が必要になるコンプレッサー

コンプレッサーが壊れた場合、高額の修理代が必要になることもあります。

本来、不要だった経費をゼロにするためには、日ごろからのメンテンナンスが大切で、カーエアコンの作動確認、エアコンフィルターやエバポレーターが汚れていないか、定期的に確認することが重要です。

作動確認で問題があれば、ディーラーや整備工場に相談しましょう。

エアコンフィルターが汚れていたら交換や、エバポレーターの汚れは、お手頃価格で高い洗浄効果を発揮してくれるクリーンデバイス・テクノロジー株式会社のDr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)など、SOSが出せる場所をメモっておいてはいかがでしょうか。