カーエアコンの気になる臭いの原因や、臭いへの対処法について解説する記事です。
カーエアコンをつけたときにむっと漂う嫌な臭い…。経験がある方も多いのではないでしょうか？
カーエアコンから出る気になる嫌な臭いは、カビや酵母菌が主な原因です。
しかし臭いに対して間違った対処法を実践している方も少なくありません。内部洗浄やフィルター交換など、カーエアコンのメンテナンスは自己管理でも対応することは可能です。
正しい対処法を知って、いつでも快適にカーエアコンを使えるようにしましょう。
目次
カーエアコンの臭いの原因はカビだけ？他にもあるの？
カーエアコンの臭いは、前述のとおり「汚れ」「カビ」「酵母菌」が原因となっています。
エアコンを作動させた時、室内と外気に温度差が生じます。
温度差が発生することにより水滴が発生し、カーエアコンのフィルターの奥にある金属部分のエボパレーターを濡らします。
このままの状態で放置することによって、カーエアコン内部はカビや酸っぱい匂いの元となる酵母菌が発生します。
車室内での喫煙、汗の臭いなどもカーエアコンの臭いの元となります。
カーエアコンの臭いの原因は、カーエアコンの劣化や使用年数や使用頻度に依存するよりも、使用状況によって左右されるようです。
カーエアコンの臭いに対する間違った対処法
エアコンを早急に効かせようとして「強風で最も高い温度設定で風を出し、その後弱風にした状態でしばらく運転をしてからスイッチを切る」といった間違った対処法を行なう人がいます。
エアコンの内部温度は、運転することで冷やされています。
スイッチを切ると閉め切られた空間となるため、運転中に出た水滴と、室温上昇が重なりエアコンの内部が温度と湿度が上昇しつづけることになるのです。
そのため、エアコン内部が使われていない時は、臭いの元をつくってしまう高温多湿状態となります。
カーエアコンの臭いに対する正しい対処法
それではカーエアコンの臭いが気になるとき、どのように対処するのが正しいのでしょうか？カーエアコンの使い方と掃除のやり方の2点から解説していきます。
使用後の送風運転
スイッチを切った後は、送風運転をして、エアコンの内部の汚れを防ぐことが大事です。
エアコンのスイッチをオフにした後、送風あるいは暖房に設定し、風力を最大にします。そのまま、臭いがなくなるまで放置します。
水分を蒸発させ、カビや酵母菌の元をなくすことができます。症状が軽ければ1〜2分で改善されますが、5〜10分程度必要となることもあります。
また、市販の「カーエアコン用のスチーム消臭剤」を利用し、臭いを除去する方法もあります。
外気の取り入れ口の掃除
カーエアコンの臭いが「外気取り入れ」のときに気になるなら、取り入れ口の掃除をすることも効果的。外気の取り入れ口付近にゴミが溜まっていたり、鳥のフンがついていたりすると臭いの原因になることがあるためです。
外気の取り入れ口はワイパーが設置されている前の網目状になっている部分です。
プラスチックのカバーを外して中を洗浄できれば一番ですが、もし手早く済ませたいならカバーの上から洗浄するだけでも構いません。
自動車販売店や整備工場でも洗浄してもらえるので、プロに依頼しても良いでしょう。
エアコンフィルターの定期交換
エアコンフィルターの定期交換は、カーエアコンの臭い対策に欠かせません。
カーエアコンは家庭内エアコンと違い、車外の空気も多く取り込むため汚れやすく、カビ・酵母菌も繁殖しやすい環境をつくり出してしまいます。
エアコンフィルターを交換しない場合、汚れ・カビ・酵母菌が蓄積。
空気の流れが悪くなるため、燃費が悪くなり、冬や雨天時にはフロントガラスが曇りやすくなるうえに、汚れ・カビ・酵母菌の付着したエアコンフィルターを通った風が充満し、車内の空気も不衛生になります。
車の助手席にある、グローブボックスの奥にエアコンフィルターがついている車種であれば、自分で簡単に交換を行うことができます。
車種ごとに指定されているエアコンフィルターを購入し、自分で取り替えるだけで交換は完了です。エアコンフィルターの品番は車の説明書に記載されています。1～2年ごとに交換すれば、臭いが気になることもないでしょう。
エアコン内部の洗浄も効果的！
エアコンフィルターの定期交換とともに欠かせないのが、エアコン内部の洗浄です。
特にエバポレーターという空気を冷却する熱交換器は、エアコンフィルターで濾過できなかった汚れを除去しているうえに、エアコンを止めたときに結露が発生しやすいのでカビの温床になりがち。
エバポレーター洗浄スプレーは市販されていますが、エアコンフィルターからエバポレーターまでは距離があるため、汚れやカビまでスプレーによる薬剤を到達させられないことが多く解決にはなりません。
また薬剤が到達したとしても、薬剤に溶け出した汚れはそのままエバポレーターに付着したままとなってしまいます。
薬剤に溶け出した汚れを洗い流すには専用の洗浄工具なども必要となるため、根本的な臭いの原因を解消するには、専門業者にエバポレーター洗浄を依頼するのが得策といえるでしょう。
カーエアコンの臭い解消は内部をキレイにすることから
カーエアコンの臭い対策には、カビや酵母菌が繁殖しにくい環境を保つことが重要です。
カーエアコンの臭いの原因は、汚れ・カビ・酵母菌がほとんど。高温・強風を出すという間違った対処法は、さらにカーエアコンの臭いを悪化させることもあるので要注意です。
夏の暑い日に炎天下の路上に駐車する場合、車内も暑くなるため、エアコン内にカビは発生しにくいと考えられがちです。
しかし、走行する際にはエアコンを強く作動させるため、実際は水滴が多く発生します。
このような状態にあると、エンジンを切った後やガレージなどに駐車した際、フィルターやエバポレーダーは水分が余分に溜まっている状態となります。
余分な水分を溜めないためには、車のエンジンを切る前に、エアコンの設定温度を高めに強風運転を行い、内部を乾燥させましょう。
ひと手間かけることによって、カビや酵母菌が発生しやすい状況を防ぐことができます。
そして今の気になる臭いを根本的に解消するには、カーエアコンの内部をキレイにすることが最も大切。
エアコンフィルターを1～2年ごとに交換し、エバポレーターの汚れもスッキリと洗い流しましょう。内部が清潔に保たれていれば、そこから出てくる風も清潔で気持ちの良いものになるでしょう。
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