カーエアコンには、見えない敵がいることをご存じですか。
それはスイッチをいれたときに車内に漂ってくる異臭です。
悪臭ともいえる臭いの原因が潜んでいるのがエバポレーター。
前の座席の足元にあり、目で汚れを確認することができないからこそ完全解決を目指さないと大変なことになります。
目次
カーエアコンの臭いの原因ベスト3
エバポレーターに巣食う見えない敵の正体、そのベスト3は「カビ」「酵母菌や細菌類などの雑菌」「汚れ」です。
カビ
カーエアコンのスイッチを入れると生臭いような臭いが漂ってくるが、少したつと臭いが薄れて感じなくなる。
この場合、エバポレーターの内部で巣食っているカビが原因であると思って間違いありません。
酵母菌や細菌類などの雑菌
酵母菌も細菌類などの雑菌は大気中に浮遊しているものがエバポレーターに侵入、巣食ったものと考えられます。
デンソーテクニカルレビューの発表によると、エバポレーター内部から8種類の酵母と12種類の細菌が確認されたそうです。
出典:自動車用エアコンの臭気抑制 ―微生物に起因する腐敗臭とその抑制― 水野博好*,竹中修*,内山一寿**,金子秀昭辮
汚れ
一口に汚れといっても色々な種類が考えられます。
タバコのヤニ臭、コーヒーなどの臭いのある飲料、湯気を漂わせている食べ物などです。
これらは煙や湯気の中に臭いの原因になるものが含まれており、それがエバポレーターに侵入。
異臭に発生させる原因になります。
カーエアコン内部にカビ・菌や汚れが発生する理由
カビは「温度」「湿度」「エサ」がそろえば爆発的に繁殖しますが、その3つがそろっていて最高の繁殖環境を提供しているのがエバポレーターなのです。
エバポレーターは熱交換器です。圧縮され熱をもった冷媒であるエアコンガスから熱を吸収し送り出します。
この吸収した熱がカビの発生条件である20~30℃になっていると考えられます。
次に湿度ですが、実はエバポレーターは1時間に1リットルという大量の結露を発生させています。
これがカビの発生しやすくなる湿度85%以上を作っているのです。
最後にエサ。
例えば取り込んだタバコのヤニ臭や舞い込んだホコリ。
これらは立派なカビのエサ、栄養になります。
カビ繁殖の3条件を満たし、なおかつ前の座席の足元、目に見えない場所に隠れているのですから、カビや殺菌にとっては最高の発生環境、生息条件といえます。
消臭剤や市販の商品では限界がある
異臭でエバポレーターが汚れていると認識していても、カビや酵母菌、汚れなどの原因を視認できていません。
そのため消臭剤や市販の洗浄スプレーと使う方がいますが、はっきりいってお薦めできません。
消臭剤をお薦めできない理由
消臭剤や芳香剤にも良い香りのものがたくさん販売されていますが、実は消臭剤や芳香剤は、車内に漂っている臭いに対応することはできますが、エバポレーター内部に巣食っている原因まで退治できないのです。
言ってみればその場しのぎですので、異臭がおさまることはありません。
市販の洗浄スプレーをお薦めできない理由
市販の洗浄スプレーも数多くの種類が販売されています。
効能などから試してみようと思う方も多いと思います。
簡単で手軽にエバポレーターの掃除ができそうな気がするのですが、そこが落とし穴なのです。
エバポレーターは奥まった場所にあり、内部の構造も複雑です。
市販の洗浄スプレーでは、薬剤を噴霧してもカビを落としきれているか確認できません。
さらに、汚れた薬剤を洗い流すことができないので、新たなカビの温床になる危険性があるのです。
完全解決には臭いの元の徹底洗浄が近道
臭いの素は元から絶たないとダメです。
完全解決するためには徹底洗浄しかありません。
ただエバポレーターは素人が取り外すことできないので、プロにお願いすることになります。
方法は分解洗浄と高圧洗浄です。
分解洗浄は整備工場などに依頼して行ってもらう方法で、1週間以上の時間と10万円を超える費用がかかります。
最近、話題になっているのがもう1つの高圧洗浄です。
これはクリーンデバイス・テクノロジー株式会社が独自に開発、特許を取得した器具を使って行うDr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)という方法で、薬剤も、その薬剤を洗い流すためのお水も高圧洗浄器で行う画期的な方法です。
しかも、国産の普通車なら作業時間はわずか1時間。
費用も2万5千円~とリーズナブル。
それでいて分解洗浄以上の効果が得られます。
カーエアコンのカビは深刻な人体被害をもたらす
エバポレーターにカビや細菌、汚れを付着させたままスイッチをいれると、カビの胞子や汚れを車内にまき散らすことになり、最悪、アレルギー疾患、気管支喘息などの病気を発症する危険性もあります。
異臭も元から根絶することが健康被害を防ぐことになりますので、快適な車内環境づくりのためにもカーエアコンのメンテナンスにも注目してみてください。