車内がゴム臭い時の原因と対処法!その他注意すべき臭いもご紹介

車内がゴム臭い時の原因と対処法!その他注意すべき臭いもご紹介

車の中にはいろいろな臭いが漂っています。

代表的なものとしては、車内で食べたり飲んだりした飲食物の臭い、タバコ臭、汗などの体臭、ペット臭などがありますが、これらの臭いは漂ってきた瞬間、顔をしかめる程度で済むものです。

でも、中には臭ってきた瞬間、ドキッとするものもあります。その1つが、ゴムが焦げたような臭いです。

車内でゴムの焦げた臭いがした時の原因と対処法

車内でゴムの焦げた臭いがした時の原因と対処法

走行中にゴムが焦げたような臭いが漂ってきた場合、大きく分けて2つの原因が考えられます。

タイヤトラブルの可能性

まず、考えられるのはタイヤのトラブルです。

原因はいくつか考えられますが、特に夏の猛暑の日にはアスファルトがとても熱くなっているため、タイヤが溶けている可能性があります。

また、カーブや下り坂を連続で走行していた場合、摩擦によってゴムの焦げるような臭いがすることがあります。

さらに空気圧が不足した状態で高速道路を走行しても、ゴムが焦げたような臭いがします。

どの原因でも、タイヤのトラブルの対処としては、走行を停止し点検することが重要です。

そのうえで、ディーラーなり整備工場で修理をしてもいましょう。

エンジンオイルのトラブルの可能性

もう1つ考えられるのが、エンジンオイルのトラブルです。

車はエンジンを稼働させることで走行します。

そのエンジンを潤滑に動かすためにエンジン内で循環しているのがエンジンオイルです。

役目は全部で5つ。

  1. 潤滑作用
    金属摩擦を減らし、エンジンをスムーズに動かします。
  2. 密封作用
    ピストンとピストンリングの隙間を密閉し、ガスが抜けることを防止しパワーを維持する作用。
  3. 冷却作用
    エンジン内部のオーバーヒートを防ぐ作用。
  4. 洗浄分散作用
    エンジン内部の汚れを取り込んで、エンジンをきれいに保つ作用。
  5. 防錆作用
    エンジン内の水分などが原因で発生する錆を防ぐ作用。

人間でいえば、大動脈を流れる血液のような重要な役目を果たしているエンジンオイルは、どの作用が不具合になってもトラブルの原因になります。

ゴムが焦げたような臭いがするのも、エンジンオイルが原因です。

よく見られるのは、エンジンから出る排気ガスを車の後方に送り出す排気システムの1つ、エキゾーストパイプにエンジンオイルが付着することです。

エキゾーストパイプは、走行時には600度という高温になるため、オイルが付着することでゴムが焦げたような臭いが発生することがあります。

対処法は走行を中止し、ディーラーや整備工場などに点検、修理をしてもらう以外にありません。

車の異臭で注意すべき臭い

車の異臭で注意すべき臭い

車に漂う異臭は、トラブルの可能性を秘めていることが多く見られます。

点検・修理が必要なことも多いのですが、漂う異臭の違いによってトラブルが変わってきます。

  1. 甘いワインのような臭い
    冷却水が漏れている場合にする臭いです。ホース類がひび割れている可能性があり、放っておくとオーバーヒートの危険性がありますので、早めに点検・修理を行ってください。
  2. 酢酸のような鼻にツンとする刺激臭
    夏場の走行中に多いトラブルです。オイルネーターという充電器の故障が原因で、バッテリーのオーバーチャージによるものです。窓を開けた状態で整備工場に持ち込みましょう。
  3. ビニールが焦げるような臭い
    走行中やアイドリング中にビニールが焦げるような臭いがした場合、配線のトラブルが考えられます。配線が発火しているか過電流が考えられますので、すぐに停車し、配線のチェックをしてください。
  4. 金属同士がこすれるような臭い
    走行中にこの臭いがしたら、ブレーキの過熱、もしくはエンジンの動力をタイヤに伝える役目をするクラッチを構成するクラッチディスクが摩擦し、クラッチ滑りという状態になっていることなどが考えられます。どちらの理由でも早急に整備工場などで点検・修理を行ってください。
  5. ガソリン臭
    燃料タンクやガソリンタンクともいわれるフューエルタンクの損傷。もしくはそのフューエルタンクからガソリンを送るパイプに異常がある場合にガソリン臭がします。いわゆるガソリン漏れという状態です。周囲の安全を確認したうえで停車。急いでディーラーや整備工場に連絡しましょう。
  6. カビ臭
    カーエアコンのスイッチを入れた瞬間に漂ってくる異臭の中で、一番やっかいなものが生臭いようなカビ臭です。原因はカーエアコンの心臓部ともいえるエバポレーター、熱交換器の汚れ。エバポレーターはその性質上、稼働中は常に高温多湿状態が続くためカビやウイルスが繁殖しやすく、雑菌の温床になります。カビ臭はエバポレーターに巣食ったカビの胞子がスイッチを入れた瞬間に車内に飛散するため。放っておくとアレルギー疾患などを引き起こす原因になります。対処法は、徹底洗浄しかありません。

素人療法は大けがの原因

素人療法は大けがの原因

同じ異臭でも車の走行に支障をきたすものの場合、早急に整備工場などにお願いするでしょう。

このくらいならと軽く見がちになるのがカーエアコンの異臭です。

しかし、そんな単純なものではありません。

特にエバポレーターに関するものは、素人洗浄や放置することで健康被害を起こす可能性が高いのです。

悪の素は元から絶つ。これが鉄則です。

それにはプロの手を借りることも検討してはいかがでしょうか。