カーエアコンの配管とは?洗浄方法や故障した場合の修理方法などについて解説

カーエアコンの配管とは?洗浄方法や故障した場合の修理方法などについて解説

カーエアコンは、エンジンルームにある室外機と車内に設置されている室内機からなる複合機械です。

主要部品は室外機にあたるコンプレッサーやコンデンサー、そして室内機であるエバポレーターなどです。

カーエアコンのメンテナンスというとこれら主要部品に目が行きがちですが、実は主要部品を支える部品も大切であり、放置することで大変なことになる危険性があるのです。

カーエアコンの配管とは?種類や仕組を解説

カーエアコンの配管とは?種類や仕組を解説

カーエアコンの冷房は冷媒であるエアコンガスに圧力を加え、気化と液化を繰り返し、冷風を作り出します。

その気化や液化したエアコンガスを送っているのが配管で、高圧配管、低圧配管、リキッドタンクからエバポレーターにつながれた配管などがあります。

高圧配管とは

高圧配管は、コンプレッサーで圧縮、高温高圧になったエアコンガスをコンデンサーに送るための配管です。

低圧配管に比べて細いのが特徴で、エアコンガスや圧縮されて液化した状態を見るためののぞき窓であるサイトグラスや、圧力スイッチがついています。

低圧配管とは

低圧配管は、エバポレーターからコンデンサーに結ばれている配管で、低温低圧のエアコンガスが流れていく配管です。

高圧配管に比べて太く作られています。

エバポレーターから低圧配管を使ってコンデンサーに送られたエアコンガスは、再び、圧縮され高温高圧状態になり、高圧配管を経由してコンプレッサーに送られます。

この繰り返しで安定した冷風を送ることができるのです。

リキッドタンクからエバポレーターへの配管とは

リキッドタンクは、ドライヤータンクとかレシーバータンクともいわれ、液化したエアコンガスを一時的に貯蔵。

乾燥材を使って湿気やゴミを取り除く装置です。ここからエバポレーターまで配管でつながっています。

カーエアコンの配管洗浄は自分でできる?

カーエアコンの配管洗浄は自分でできる?

カーエアコンの配管洗浄には、大きく分けて簡易洗浄徹底洗浄の2種類があります。

簡易洗浄は、パーツクリーナーを使って行うもので、短時間で済みますが高い効果は期待できません。

徹底洗浄は、すべてのパーツ部品を外し、洗浄液につけ、洗う方法です。高い効果は期待できますが、時間がかかります。

ただ、どちらの方法をとるにしても、配管が1か所でないこと、湾曲したりして複雑な形状をしていること、コンプレッサー・コンデンサー・エバポレーターといった重要な部品に接続されていることなどを考えると、専門知識のない素人が手を出せるレベルではありません。

下手をするとカーエアコン全体を交換ということにもなりかねませんので注意が必要です。

カーエアコンの配管の故障例

カーエアコンの配管の故障例

では、配管が汚れたり破損したりした場合、どんなトラブルがおこるのでしょうか。

  1. 冷房の効き目が悪い
    エアコンガスの漏れが考えられます。
    配管が破損、もしくは接続部のパッキンなどが緩んでいる場合に起こる症状です。
  2. 最初は冷風が出るが、すぐに冷たい風が出なくなる
    冷媒のガスが流れにくくなっているときに起こる症状で、配管のつまりが原因である可能性があります。
  3. カーエアコンの効きが徐々に悪くなる
    配管の目詰まりや、漏れなどが考えられます。配管交換が必要な場合もあります。
  4. エアコンガスをチャージしたのに冷えない
    低圧配管のつまりが考えられます。点検し、交換することが必要です。

エアコンガスは車種やカーエアコンの機種によって注入する量が決まっています。

基本的にカーエアコン内を循環するものなのでエアコンガスが通常なら大きく減るものではありませんが、少量ですが、普通に使っているだけで減っていきます。

エアコンガスの補充だけであれば3,000~5,000円ほどで済みますが、故障個所を特定するために配管の点検や修理が必要な場合は、2~3万円ほどの費用がかかります。

カーエアコンは定期的なメンテナンスが重要

カーエアコンは定期的なメンテナンスが重要

カーエアコンは、複雑な構造をした装置ですので、修理をするとなると費用がかさみます。

それを防ぐには定期的に点検しメンテナンスが必須です。

そのさい、カーエアコンが発するSOSを見逃さないようにすることが大切です。

SOSのキーワードは「音」「漏れ」「臭い」です。

音に注意

カーエアコンから異音がする場合があります。しかもそれが主要部品である可能性が高いのです。

コンプレッサーに不具合があるときはウィーンという異音がしますし、同じコンプレッサーからする異音でも、ウォーンという音はエアコンガスが不足している状態です。

カチカチという音は、コンプレッサーのそばのマグネットクラッチに不具合があるときに発する音です。

カーエアコンの異音は故障や交換に直結する可能性がありますので、すぐにディーラーや整備工場にチェックをお願いするようにしましょう。

漏れに注意

駐車場に停めておいたら、車の下に黒い染みができていた、水たまりができていた、という経験はありませんか。

これは配管やパイプ、ゴムホースなどに亀裂や不具合が生じ、オイル漏れや冷却水などが漏れている証拠です。

早めに専門家に見てもらいましょう。

臭いに注意

車内にはいろいろな臭いが充満しています。

食べたり飲んだりした飲食物の臭い。汗や体臭。ペットやタバコの臭いがする場合もあります。

でももっとも注意してほしいのは、カーエアコンのスイッチを入れたときに漂ってくる生臭いにおいです。

これはカーエアコンの心臓部ともいえるエバポレーターにカビが発生している可能性を示しています。

そのまま放置しておくと人体に影響を及ぼしかねませんので、徹底洗浄で完全に洗い流すことが大切です。

方法はいろいろ考えられますが、市販の洗浄スプレーは威力不足なことと、散布した薬剤を洗い流せないので新たなカビの温床になる危険性がありますし、整備工場に持ち込んで行う分解洗浄は、1週間以上という日数と10万円を超える費用がかかりますので、気軽にお願いするのをためらってしまいます。

日数も費用も手軽な方法があれば、と思いませんか。実はあるんです。

クリーンデバイス・テクノロジー株式会社が開発したDr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)です。

同社が独自に考案、特許を取得している器具を使って行う高圧洗浄方法で、国産の普通車なら1時間ほどの作業時間と2万5千円~というリーズナブルな費用で、分解洗浄にも劣らない高性能を発揮します。

日頃のメンテナンスがコスパの高いカーライフを実現

日頃のメンテナンスがコスパの高いカーライフを実現

車はそれ自体が高価なものですが、カーエアコンも車の装置の中では高い部類に入る装置です。

単体ではなく複合機械なので、1か所が故障すると連鎖でほかの部分も故障する危険性があります。

カーエアコンの取り換えが必要になったら車を買い替えたほうが良いとまで言われています。

日頃からメンテナンスを心掛け、安心・安全、爽やかなカーライフを実現してください。