「最近カーエアコンの効きが良くない…」と思われているなら、コンプレッサーに寿命が訪れている可能性があります。
カーエアコンのコンプレッサーは7~10年が寿命だと考えられますが、使い方によっては短命化することも。
今回の記事では、カーエアコンのコンプレッサーの寿命や長持ちさせるための方法、カーエアコンが不調の場合の対応方法や修理・交換の費用相場について解説します。
目次
カーエアコンのコンプレッサーの寿命はどれくらい?
カーエアコンのコンプレッサーの寿命は、7~10年程度と考えられます。
その理由は、カーエアコンのコンプレッサーの法定耐用年数が7年であり、カーエアコンのメーカー保証も同じく5~9年程度とされていることに由来します。
保証年数内で寿命となることはほぼないと考えられ、コンプレッサーの法定耐用年数をすぎる7~10年後くらいに寿命になるのではないでしょうか。
ただしカーエアコンのコンプレッサーは、使わなければ寿命が短くなるとされています。
またメンテナンスをしていなければ寿命が短くなることもあるでしょう。
そのため、法定耐用年数や保証期間に関わらず、使い方により寿命は変化すると考えてください。
カーエアコンのコンプレッサーを長持ちさせるには?
カーエアコンのコンプレッサーを長持ちさせるには、車を停める少し前に送風のみにするのがおすすめ。
送風のみにするとカーエアコン内部にある「エバポレーター」の水分を乾燥させることができ、カビの発生を防げるためです。
カーエアコンを止めた後はエバポレーターに結露ができるので[1]、そのまま停車すると結露によりカビが発生しやすくなります。
しかし送風にすると停車前に結露を解消しやすくなるため、カビが生えにくくなるのです。
この原理を考えると、カーエアコンをつけたり消したり、何度も繰り返すこともコンプレッサーの寿命を短くすると考えられます[1]。
カーエアコンを止めるタイミングは、停車する10分ほど前で良いでしょう。
コンプレッサーのメンテナンス方法
カーエアコンのコンプレッサーを長持ちさせるには、次のような方法で定期的なメンテナンスを行うことも大切です。
定期的にカーエアコンを稼働させる
定期的にカーエアコンを稼働させることは、最も簡単なコンプレッサーのメンテナンス方法だと言えるでしょう。
最初に解説したように、カーエアコンを使わないとコンプレッサーは短命化します。
1か月に1度など頻度を決めて、定期的にカーエアコンを稼働させるようにすれば本来の寿命まで使えるようになるはずです。
エンジンをかけてすぐにカーエアコンをつけない
カーエアコンをつけるときはエンジンをかけてすぐではなく、しばらく経ってからにすることもコンプレッサーを長持ちさせるための秘訣。
真夏の暑い車内ではすぐにカーエアコンをつけたくなるでしょうが、エンジンをかけてすぐにつけると、エアコンシステム内部に圧力がかかりすぎて負担になります。
車の停車中に溜まっていたエンジンルームの熱気が抜けてからカーエアコンをつけるようにすると、内部のシステムへの負担が少なくなり長寿命化につながるはずです。
カーエアコンの効きが悪いときは点検を受ける
もしカーエアコンの効きが悪いと感じられたら、すぐに点検を受けるようにしてください。
カーエアコンが効かなくなっているなら、ガスや潤滑剤が少なくなっている可能性があるためです。
潤滑剤が少ない状態でカーエアコンを稼働させると、コンプレッサーが焼き付きや摩耗を起こし寿命が短くなる恐れがあります[2]。
点検でガスとともに潤滑剤を補充してもらえば、コンプレッサーが正常に稼働できるようになり、結果的にカーエアコンの長寿命化につながるはずです。
コンプレッサーが故障した際の対処方法
それではもしカーエアコンのコンプレッサーが故障した場合はどうすれば良いのでしょうか?
故障した場合の対応手順や修理を依頼する場所、費用の相場について知っておきましょう。
コンプレッサーが故障したときの対応手順
カーエアコンの効きが悪くなった場合、コンプレッサーの故障であるか判断してもらうため、まずは修理を依頼できる場所で点検を依頼しましょう。
依頼できる場所は次のとおりです。
- 自動車電装工場
- 自動車電装店
- 自動車整備工場
- ディーラー
- カー用品店
自動車の点検を請け負っている場所であれば広く見てもらえるでしょうが、カー用品店では一部の車種にしか対応していないことがあるので注意してください。
これらの場所に依頼して点検をしてもらい、もしコンプレッサーの故障が原因であればコンプレッサーを交換もしくは修理してもらうようにします。
コンプレッサーが故障したときの修理費用相場
コンプレッサーが故障した場合の費用相場は、修理であれば約50,000円、交換であれば85,000~100,000円が相場です。
カーエアコンの故障の中でも、コンプレッサーが故障していた場合の修理・交換費用は高額となる傾向があります。
カーエアコンコンプレッサーの寿命を伸ばすにはメンテンナンスが必要
コンプレッサーの寿命を伸ばすには、日頃のメンテナンスやカーエアコンへの配慮が必要です。
コンプレッサーの寿命は7~10年程度だと考えられますが、カーエアコンの使い方により寿命は変わります。
定期的にカーエアコンをつけるようにし、エバポレーターへの結露を解消するため停車する少し前にカーエアコンを止めるようにしてください。
そしてカーエアコンの調子が思わしくないようなら、早めに整備工場など車の点検を依頼できる場所で車を見てもらうようにしましょう。
もしカーエアコンが故障したのではないかと不安に思われていて自己診断をしたいという方や、修理の際の費用相場をさらに詳しく知りたいという方は、『カーエアコンの故障診断方法とは?冷えない時の対処法もチェック』で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
[1]
[2]