カーエアコンの使用で走行中は冷える理由とは?停車中に効かない原因と対策

カーエアコンの使用で走行中は冷える理由とは?停車中に効かない原因と対策

真夏でも、走っているときは快適な風が流れてくるのに、渋滞などでノロノロ運転になると、どうもカーエアコンの効きが悪く感じる。なんていう経験はありませんか。

カーエアコンの故障を疑っているかもしれませんが、渋滞時にカーエアコンの効きが悪く理由は故障ではなく他にあります。

カーエアコンはなぜ走行中は冷えて停車中は効きが悪いのか?

カーエアコンはなぜ走行中は冷えて停車中は効きが悪いのか?

カーエアコンが停車中に効き目が悪くなる。これはカーエアコン自体の故障ではありませんが原因があります。

原因その1、炎天下+ノロノロ運転

夏場、外気温は35℃に達しているときに渋滞に巻き込まれると、大半の車がカーエアコンの効きが悪いと感じる現象が起こります。

これはノロノロ運転が大きな要因になっています。

カーエアコンの冷却システムは、走行時にエンジンルームに入ってくる風、走行風を利用しています。

順調に走行している場合は、効率よく冷たい風を送ることができるのですが、渋滞でノロノロ運転になると、一定のスピードで走ることができないため、冷やす効果のある風を送ることができなくなり、カーエアコンの効きが悪くなります。

原因その2、アイドリングストップ

もう1つ考えられる原因は、アイドリングストップによってエンジンが自動的に停止することです。

カーエアコンのコンプレッサーを動かすにはエンジンの動力が必要ですが、停車中などアイドリングストップ状態になり、エンジンが停止状態になると送風の状態に切り替わってしまい、冷たい風が出てこなくなります。

停車中や渋滞でエアコンが効かない時の対処法

停車中や渋滞でエアコンが効かない時の対処法

停止中やノロノロ運転時、カーエアコンの効きが悪くても我慢をしなければならないのでしょうか。

そんなことはありません。

カーエアコンを内気循環にする

外気温が35℃を超えると、外気だけでなく周囲の車からの熱が発せられています。

その渦巻く熱をシャットアウトするために、カーエアコンを内気循環切り替え、風量を最大にして設定温度を下げます。

設定温度を下げると燃費が悪くなる可能性があるので、風がドライバーや同乗者に直接あたるように調整し、設定温度の下げ幅を少しでも少なくするのが大切です。

アイドリングストップ対策をする

アイドリングストップ対策としてやることは、アイドリングストップ機能を解除することです。

もう1つは、アイドリングストップをすることでエンジンの回転数が少なくなり、結果としてカーエアコンの効き目が悪くなるので、エンジンの回転数を上げる方法。

ギアをPに入れた状態でアクセルを踏み続け、エンジンの回転数を2000まで上げます。

2000回転まで上げると走行時に近い状態になりますので、冷風を送り出すことができます。

ただし周囲への影響がある方法なので、周りに車や人がいないことを確認して行ってください。

サンバイザーやサンシェードを利用する

どんな車にもサンバイザーがついています。サンバイザーを下すことで照り返しの日光を遮断することができます。

また、後部座席には市販されているサンシェードを取り付けることで、車内温度の上昇を抑えることができます。

停車中だけカーエアコンが効かないケース

停車中だけカーエアコンが効かないケース

走行中はそこそこ冷えるのに、停止した途端に冷えなくなることがありますが、これには原因があり、本格的なメンテナンスが必要になる可能性があります。

エアコンガスの不足

エアコンガスは冷媒ともいわれ、カーエアコンで冷たい風を作るのに絶対必要なものです。

停車中だけカーエアコンが冷えない場合、エアコンガスの不足が考えられます。

エアコンガスは不足分を充填できますが、必要な量、充填可能な量は車種によって異なります。

また、器具が破損するなどしてガス漏れを起こしていることで不足しているケースも考えられますので、ディーラーや整備工場でチェックしたほうが良いかもしれません。

ファンモーターの不具合

カーエアコンの効きめは、コンデンサーを効率よく冷やすことにかかっているといっても過言ではありません。

そのコンデンサーを冷やす装置がファンモーターです。

ファンモーターが亀裂やベルトの不具合で動かなくなると、コンデンサーが冷えなくなり、カーエアコンも効き目が悪くなります。

これもプロの手が必要です。

臭いも気になる場合は内部の汚れが原因の可能性も

臭いも気になる場合は内部の汚れが原因の可能性も

ノロノロ運転を脱出しスムーズに進むようになり、カーエアコンも正常に作動するようになり冷たい風が送られてくるようになってホッとした途端、嫌な臭いが冷たい風と一緒に流れてきた…なんていう経験はありませんか。

異臭の原因は、ノロノロ運転でも気温でもアイドリングストップでもありません。

カーエアコンの心臓部ともいえる熱交換器、エバポレーターの汚れが原因です。

エバポレーターはその性質上、高温多湿になるため、カビや雑菌の温床になりやすい場所でもあります。

異臭や悪臭は、エバポレーター内部に繁殖したカビの胞子が冷風と一緒に流れてくるからなのです。

悪臭対策はエバポレーターの徹底洗浄しかない

エバポレーターは車内の奥まった場所にあり、本来目にすることが難しい装置です。

さらに複雑な構造をしているので、市販の洗浄スプレーでは洗浄効果が期待できません。

徹底洗浄を行うことでしかカビや汚れを撃退できないのですが、方法は2種類です。1つは分解洗浄。

分解をするためディーラーや整備工場など数か所にお願いする関係で、1週間以上の日数と10万円以上に費用が掛かる場合があります。

もう1つの方法が、高圧洗浄です。

これはクリーンデバイス・テクノロジー株式会社が独自に開発し特許を取得している器具を使って行う方法で、Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)といわれるもの。

世界でただ1社、同社しか行えない方法なのですが、高い効果を期待できるだけでなく、国産の普通車なら1時間ほどの作業時間と2万5千円~というお手頃価格で、きれいなカーエアコンを手に入れることができます。

カーエアコンは日頃のメンテナンスが重要

カーエアコンは日頃のメンテナンスが重要

蒸し暑い日が続く日本の夏。カーエアコンは快適なカーライフには欠かせない存在です。

いざという時に慌てないために、日ごろからメンテナンスを忘れないようにしたいですね。

ノロノロ運転でも正常に稼働しても、悪臭を放っていては本末転倒です。

効き目も悪臭にも気を配ってください。