一般的に、家庭用エアコンの使用頻度に比べると、カーエアコンのほうが低いことが多いです。
そのため、車検の時にエアコンの内部洗浄をすすめられても「節約のため」と、断っている人もいるのではないでしょうか。
実は、湿気やホコリでエアコン内部にカビが発生すると、臭いはもとより健康に害を及ぼす場合も。
「内部洗浄は自分でやる!」と、市販のカーエアコン洗浄スプレーの購入を検討されている人に、知っておいてほしいポイントがあります。
カーエアコン洗浄スプレーって何?
カーエアコン洗浄スプレーとは、車のエアコン使用時の悪臭の元となるカビを掃除するアイテムです。
エアコンの風が臭い、酸っぱい臭いがする。そんな時、最も疑わしいのは、エバポレーターという冷たい風を作る部分です。
冷たい風を作る際に発生する水滴が、カビの原因になっている場合が多くあります。
冷房の仕組みは家庭用エアコンと似ていますが、1点決定的な違いがあります。
それは“内部クリーン機能“がないこと。家庭用エアコンは運転を停止すると、送風は止まりますがエアコン自体はしばらく動いています。
それは、エアコン内部を乾燥させているためです。カーエアコンにはこの機能がないため、定期的なケアが必要になってくるのです。
カーエアコン洗浄スプレーの効果
カーエアコン専用の洗浄スプレーは、カーディーラーや量販店でも購入することができます。
フィルターの掃除や吹き出し口用のスプレーでは臭いの元は断てないため、エバポレーターに直接働きかけるタイプがおすすめです。
洗浄、抗菌、消臭の効果があり、カビによる悪臭のほか、喫煙によるタバコ臭にも効果が期待できます。
同時に、フィルターも交換しましょう。
カビが発生している場合、取り外して洗浄しても臭いの元は完全に除去できません。
一般的なフィルター交換の目安は、走行距離1万キロもしくは使用期間1年間です。
カーエアコン洗浄スプレーのデメリット
カーエアコン洗浄スプレーは、業者に依頼するより随分と安上がりです。説明書きも詳しく書かれているので、初めてでもできないことはないでしょう。しかし、留意すべきデメリットもあります。想像に易いことですが、自分で行うには手間がかかります。
カーエアコンのエバポレーターの洗浄を行う際は、まずグローブボックスとエアコンフィルターを取りはずさなければいけません。グローブボックスは、「ダンパーステー」「ストッパー」「フック」の順に外していきます。グローブボックスが外せたら、エバポレーターの手前にあるエアコンフィルターを外します。エバポレーターが見えた状態で直接洗浄スプレーを噴射して、清掃を行います。
スプレー噴射による清掃後は、エアコンの内部に汚れが溜まった状態です。大量の水を使い、汚れを車外に出さなければ、臭いが残ってしまいます。万が一汚れが残った場合は、スプレーを栄養源として、カビが繁殖する恐れがあります。
すすぎの作業が終わったら、取りはずしたエアコンフィルターとグローブボックスを元に戻します。 車が趣味という人ならともかく、車に乗る頻度が少ない人や、車の構造に弱い人には負担が大きいのではないでしょうか。
効果的な清掃のためには、車の構造を理解している必要があります。1年に1度の作業なので「慣れる」ことも難しく、プロにお任せしたほうが安心です。
まとめ
カーディーラーで販売されている洗浄力の強いものや、手順の簡単さが売りの市販品など、様々なカーエアコン洗浄スプレーがあります。
しかし、安さを重視したために、不利益を被っては元も子もありません。
悩みの種であった臭いがとれない。臭いはとれたがカビは残っていて健康を害した。
そんなことにならないよう、プロにお任せしましょう。
車内の空気が変われば、ドライブも一層楽しくなりますね。