車に関するお悩みの中で上位に入るのが、臭いに関することだそうです。
もしかしたら気が付かないだけで、日常的に使っているご自分の愛車も臭っているかもしれません。
快適な車内環境を作るために、臭い対策をしっかりと行っていきましょう。
車内の臭いは何が原因なのか
車の臭いの原因は一種類ではありません。
車内に漂っている臭いの原因は何だと思いますか。
- カビや雑菌
エアコンの風と共に漂ってくるのがカビや雑菌の臭いです。熱交換であるエバポーターで発生した結露に巣食っています。 - タバコの臭い
喫煙家の車は、必ずといってよいほどタバコの臭いがします。原因は、アンモニア、タール、アセルアルデヒド、ニコチンなどタバコに含まれている成分。天井やシートに染み込んでしまい、臭いがします。 - ペット
犬や猫などのペットを飼っている方が一緒にドライブに出かけるとき、シートにはペットの毛や皮脂、唾液がつくことがあります。放置したままにすると臭いの原因になります。 - 飲食物の臭い
コーヒーやお菓子、お弁当など、車内で飲食をする機会は多いと思います。それが臭いの原因です。特にホットコーヒーなど温かいものは、立ち上った湯気が天井に染み込み異臭の原因になりますし、食べこぼしをフロアマットに放置しておくとダニや雑菌が繁殖、これも悪臭の原因になります。 - 汗や体臭
夏、汗をかいたまま車に乗り込むと、汗がシートに染み込みます。また、同様に体臭もにおいの成分がシートに染み込んで異臭の原因となります。
車内の臭いの徹底対策方法
車内に充満した臭いを消す方法は何種類もあります。
- 消臭グッズ
消臭剤や芳香剤を使うのは、一番手軽で結果を感知しやすい方法です。臭いを消したいなら消臭剤がおすすめですし、香りを楽しみたいなら芳香剤を選ぶ方法があります。
ただ覚えておいていただきたいのは、消臭剤や芳香剤は一時しのぎでしかないということです。臭いの原因の上から、別の臭いで覆っているだけなのです。 - 車内換気
車内の換気には大きく分けて3つの方法があります。1つ目は窓を開ける。2つ目は車載用の空気清浄機を用意する。3つ目はカーエアコンの外気導入を入れる。どれも有効な方法ですが、原因の根本的な解決はできていません。 - 車内清掃
定期的に車内の清掃をすることで、臭いの原因を取り除けます。方法は、まず食べこぼしなどあるフロアマットを取り除き、台所用の中性洗剤で水洗いします。次にハンディタイプの掃除機を使い、車内のゴミを吸い取ります。そして最後に車内全体を水拭きします。台所用の中性洗剤を使う場合は、そのあとに水拭きと乾拭きを行うことをおすすめします。また、消臭・除菌タイプのシートを使うと、ウイルス対策にもなります。 - プロのクリーニングに依頼
車内清掃を専門にしている業者に依頼するのも、臭い対策として有効です。作業時間と費用は、依頼する内容によって異なりますが、数万円単位になることも珍しくないので、依頼する前に内容をよくチェックすることをおすすめします。
カーエアコンの臭い対策
車内の臭い対策で一番厄介なのがカーエアコンです。
ただし、エアコンフィルターとエバポレーターの対策をすることで臭いは抑えられます。
エアコンフィルター
外気に混ざっているホコリやゴミなどを最初に防ぐのがエアコンフィルターです。
一般的にグローブボックスの下あたりに設置されていることが多く、簡単に取り出すことができます。
台所用の中性洗剤を使って自分で洗浄することも可能ですし、カー用品専門店で数千円から販売しているので交換も簡単にできます。
近年はPM2.5対策にもなる高性能のものも売られており、ウイルスや花粉対策用に購入する人も増えています。
交換の目安は、1年に1度とか、1万㎞走ったらとか言われていますが、快適な車内空間を維持するためには半年に1度の交換をおすすめします。
エバポーター
カーエアコンが放つ悪臭の原因で断トツのトップが、エバポレーターではないでしょうか。
エバポレーターは熱交換器という性質を持つ装置で、圧縮することで気化と液化を繰り返して冷媒、エアコンガスから最終的に熱を奪い、冷たい風にして送り出しています。
その過程で多くの水分を発生させ結露を作り出します。
熱と水分、そして外部からのホコリ。カビが繁殖する三大要素を備えているのがエバポレーターなのです。
エバポレーターの臭い対策は徹底洗浄しかありません。
その方法は大きく分けて3つあります。
- 市販の洗浄スプレー
カー用品専門店で数千円で販売されています。送風口にノズルをさし、洗浄液を噴射するタイプですが、エバポレーターが運転席の足元にあり内部を視認できないこと、構造が複雑であることなど、送風口から距離があることなどを考えると、市販のものでは、カビなどの汚れを落としきるのは難しいでしょう。また、噴霧した薬剤を洗い流すことができないので、残った薬剤が新たなカビの温床になる危険性もあります。 - 分解洗浄
ディーラーや整備工場などで依頼して行う方法です。名前のとおり、カーエアコンを分解してから洗浄しますので、再度の組み立てなど1週間以上の作業時間と10万円以上の費用がかかることも珍しくありません。高い効果は期待できますが、カーエアコンの洗浄は1回やれば大丈夫というものでないのが不安要素です。 - 高圧洗浄
クリーンデバイス・テクノロジー株式会社が独自に開発し、特許を取得している高圧洗浄器を使って行う方法が、Dr.BAZOOKA!洗浄 (ドクターバズーカ)です。最初に薬剤を噴霧しカビなどの汚れを落とすのも、その後、カビなどの汚れを含んだ薬剤を洗い流すのも高圧洗浄器を使いますので、確実に臭いの原因となるカビや雑菌をきれいにすることができます。
世界で同社だけが行える画期的な洗浄方法ですが、国産の普通車なら作業時間は1時間ほど、費用も2万5千円~とリーズナブル。数年単位で徹底洗浄が必要となるエバポレーターには、うれしい価格設定になっています。
車内の臭いは健康被害のレッドカード
アロマテラピーなど、臭いには私たちの心を癒してくれるものもありますが、ドアを開けたときの車内やカーエアコンのスイッチを入れた瞬間に漂ってくる臭いは、人間にとって百害あって一利なしです。
場合によってはアレルギーなどの深刻な健康被害を引き起こす可能性がないとも言えません。
そのようなリスクを回避するためにも、一度カーエアコンの徹底洗浄を検討されてはいかがでしょうか。