最近、よくインターネットで目にしたり耳にするようになった「車中泊」という言葉。
3密を避けて寝泊まりする方法として注目を集めています。
ようは車をテント代わりにして寝泊まりするキャンプと思えば、ご想像いただけると思います。
しかし実際に実行するのは、多少の知識と準備が必要なようです。
目次
冬の車中泊では暖房の管理に注意!
車中泊と聞くと、本格的なキャンピングカーでのお泊りを想像するかもしれませんが、実はそうでもないことが、自動車メーカ・ホンダアクセスが車を持っている1000人に行ったアンケートでわかりました。
みんなどんな車中泊をしているのか
- 車中泊をしたことがありますか
「ある」と回答した人は34%
「ない」と回答した人は65.9 - 男女、年代別での順位
1位50代男性…50%
2位60代男性…43%
3位40代男性…40% - どんな車で車中泊をしたのか
1位ミニバン
2位軽自動車
3位コンパクトカー
車中泊の経験者は車に親しんだ世代といわれている50代男性が一番多く、車は後部座席を倒して寝床にしたり、荷物を積めるミニバンの人気が高いようです。
冬の車中泊の難問、暖房
車中泊は旅費の節約や自由に時間を使いたい「ジブン旅」には最適という声もある一方で、睡眠環境を整えられるかどうかが重要なようです。
特に気を付けたいのは冬の防寒対策。
カーエアコンの暖房をつけっぱなしにすれば暖かい車内が維持できると簡単に考えていませんか。
実はこのカーエアコンをつけたまま、というのが最も危険なんです。
どうして危険かというと、カーエアコンをつけているということはエンジンをかけ続けることになるので、そのままの状態で寝入ってしまうと、気づかないうちに排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒になる危険性があります。
また、暖房効率をあげるために窓を閉めたままするということは、密室状態になるということです。
そこで寝るわけですから酸欠になる可能性があります。
一酸化炭素中毒も酸欠も、どちらも最悪、命を落とす危険性があるので注意しなければならないのです。
冬の車中泊におすすめの防寒対策
冬の車中泊は、しっかりした防寒対策をしないと快適に過ごすことはできないといわれています。
ポイントは3つ。
冷気の遮断、寝具選び、体を保温、この3点です。
社外からの冷気を遮断する
冬の車中泊の防寒対策で一番気を付けなければいけないのは、窓の断熱処理です。
というのも冬の冷気は、ほとんどが窓から入ってきますが、車の窓はほとんど断熱性がないにも関わらず、車体の中で大きなスペースを占めています。
冷気は窓から侵入してくると言っても過言ではありません。
おすすめの防寒対策は、車中泊用のシェードを使うことです。
値段は高くても断熱性の高いものを選ぶのが、快適な車内空間の維持につながります。
冷気と段差を解消してくれるマットを選ぶ
車中泊ができるように改造された車でない限り、座席が倒れる車でも完全に平らにはなりません。
そこで一晩横になれば体が痛くなりますし、床からの冷気が忍び寄ってくる可能性もあって熟睡は難しいかもしれません。
こうした冷気対策と車内の凹凸対策におすすめなのが、車中泊用のエアマットです。
断熱性が高く、床の凹凸も解消してくれます。
マットの上にダウンの寝袋をしけば、快適な睡眠環境になるでしょう。
体の保温
体の保温は、内と外、両方から暖め、体温を上げることも冬の車中泊で有効です。
暖かい飲み物や、唐辛子などを使った辛味のある汁物やスープなど、体内から刺激をして体の芯から暖めましょう。
体の外からの防寒対策は重ね着が有効です。
厚手のセーターやフリーズを1枚だけよりも、重ね着をすることで暖かい空気の層を作ることができ、保温効果がアップします。
重ね方は、最初に防寒インナー、次にフリース、一番上に薄手のダウンやダウンベストといった順番にすると、かなり暖かく夜を過ごすことができます。
重ね着の良い点は、もし暑すぎたら1枚脱ぐなど調整ができることです。
車内温度と自分の体調に合わせて調整すると良いですね。
暖房の臭いが気になる場合はエアコン洗浄を検討
実際に眠るときはカーエアコンの暖房は切ることをおすすめしますが、寝るまでの時間、車内を暖めるためにカーエアコンの暖房を使う方は多いようです。
その時に気になるのが、温かい風と一緒に車内に流れてくる異臭ではないでしょうか。
実はこれ、カーエアコンの内部、心臓部ともいえるエバポレーターが汚れている証拠なんです。
熱交換器という性質をもつエバポレーターは、その性質から高温多湿になりやすい箇所です。
結露が発生しやすく、加えてホコリやゴミなどが溜まりやすいというカビの温床になりやすい条件がそろっています。
「でも、カビって梅雨とかジメジメした時期のものだから冬は大丈夫でしょう?」そう思っていませんか。
これが大きな勘違いなんです。
大阪市立環境科学研究所の濱田信夫先生の「カーエアコンとカビ汚染」によると、冬に暖房を使用しているときのほうが、乾いてカビの胞子が放出しやすいと報告しています。
出典:-特集- 車室内空気質の問題と対策 カーエアコンとカビ汚染/大阪市立環境科学研究所 濱田信夫
カビの胞子は、吸い込むとアレルギー性の疾患を発症したり人体に影響を及ぼす危険があります。
これを防ぐには徹底的に洗浄してカビを撃退するしかありませんが、その方法が問題になってきます。
カー用品の専門店に行くとエバポレーター専用の洗浄スプレーが販売されていますが、エバポレーターは運転席の足元にあり、外からは視認することができない箇所です。
しかも複雑な構造をしているのでスプレータイプでは、カビを落としきれるか疑問が残ります。
加えて、市販品は薬剤を噴霧するだけで、汚れをたまった薬剤を洗い流すことはできません。
残ったこの薬剤成分が新たなカビの温床の原因になる危険性もあるのです。
カビを根絶させるための洗浄方法で、わずか1時間の作業時間で高い効果を得られる方法があります。
高圧水流による洗浄です。
クリーンデバイス・テクノロジー株式会社が特許を取得しているエバポレーター専用の洗浄方法で、同社が独自に開発した高圧洗浄機を使って行う「Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)」です。
この方法ですと薬剤を使ってカビやホコリ、ゴミを洗い流すときも、汚れたその薬剤を水で洗い流すときも高圧洗浄機を使うので一網打尽にできますし、二次被害を予防することができます。
これだけの結果が約束されているのに、費用は国産の普通車なら2万5千円~対応可能です。
冬だからこそ安全に楽しみたい車中泊
冬の車中泊は、春や夏とは準備と心構えが違うといわれています。
ポイントは防寒対策ときれいなカーエアコン。
これを準備することができれば、快適な車中泊を手にしたも同然です。