カーエアコンのガスクリーニングが必要な理由や行ったときの効果について解説する記事です。
カーエアコンは、冷媒と呼ばれるエアコンガスをコンプレッサー、コンデンサー、エバポレーターと呼ばれるカーエアコンのシステムの中で循環させ、気化から液化、さらに気化と繰り返しながら冷風を作っていきます。
最近メンテナンスに立ち寄った際によく耳にするようになったのが、ガスクリーニングと。「カーエアコンの効きが悪くなった」と感じたときに実施したいのがメンテナンスです。
いったいガスをどうやってクリーニングするのでしょうか。作業の行程とともに期待できる効果や費用の目安も交えながら解説していきます。
目次
カーエアコンのガスクリーニングとは?
ガスクリーニングとは、カーエアコンの効きが悪いときに改善するために行う作業です。
真空ポンプという専用の器具を使ってカーエアコンの配管の中を真空にする真空引きという方法により、冷媒であるエアコンガスをすべて吸出し、エアコンガスの中に紛れ込んでいる水分やゴミなどの不純物を取り除きます。さらに漏れなどで不足した分を補充して定量状態を保ちます。
ガス補充からガスクリーニングへ
蒸し暑い日本の夏にカーエアコンは必須アイテムといえます。新車のうちは効果抜群だったカーエアコンも、4年から5年経つと徐々に効きが悪くなってきます。
こんなときにディーラーや整備工場で相談すると、以前はガスの補充を薦められました。しかし今はガスクリーニングを薦められることが多くなっています。それではなぜガスクリーニングが必要なのか、その理由について見ていきましょう。
ガスクリーニングが必要な理由
またHFC-134は水素系のガスであることから湿気をよく含む特徴があります。そのためエアコンガスの中に水分とともに不純物が混じることも少なくありません。
ガスの中に不純物が混じると冷却効果が低下し、カーエアコンの効きが悪くなってしまいます。ガスクリーニングはガスの量を適正に保たせるためだけでなく、快適にカーエアコンを使い続けるためにも必要な作業です。
ガスクリーニングの工程
エアコンガスの必要量は、車種や機種によって細かく規定されていますので、プロにお任せしたほうが賢明です。
- 車両からガスをすべて回収します。
- ガスから水分・オイルを除去します。
- 廃オイルを排出します。
- 真空引きを行います。
- 新オイルを補充します。
- エアコンガスを定量まで補充します。
一見簡単そうに思いますが、専門的な知識と注意力を必要とする作業です。
ガスクリーニングに期待できる効果
ガスクリーニングは、カーエアコンにいくつもの効果をもたらし、性能アップにつながります。
- カーエアコンの効果アップにつながる
適正量のエアコンガスを補充することで、カーエアコンの冷風効果がアップします。 - カーエアコンのトラブル防止につながる
古い潤滑オイルを除去することで、カーエアコンの不具合などのトラブルが軽減されます。 - ガス漏れの発見につながる
真空引きを行うことで、回路内に漏れている箇所がないかチェックできます。
ガスクリーニングの費用・作業時間・頻度
気になるガスクリーニングの費用と頻度をご紹介します。
ガスクリーニングの費用と作業時間
ディーラーや整備工場にお願いした場合の一般的な費用相場は7,000円~1万円前後で、作業時間は1時間弱です。コストパフォーマンスを考えるとプロにお願いするのが安心であり、安全といえるでしょう。
車種や機種、カーエアコンの使い方などによって補充するガスの量も異なります。ご自分でやるためには専門の器具をそろえなければならず、使いこなすのにも時間がかかります。
頻度
ガスクリーニングはメンテナンスの意味合いが強い作業です。
行う前と後では性能的に格段の差がでますので、カーエアコンの冷房を本格的に使う前に、年1回の頻度で行うことをお薦めします。
エバポレーターの洗浄もお忘れなく!
カーエアコンのガスクリーニングをするときに、一緒に行っておきたいのがエバポレーター洗浄です。エバポレーターとはカーエアコン内部にある熱交換器のことで、長年洗浄をしていないとカビや埃、ダニが蓄積しがちな部分。
エバポレーターに汚れが蓄積されると、カーエアコンから嫌な臭いが漂い始めます。この臭いはエバポレーターに付着したカビや埃が原因。カーエアコンの効きが良くても、臭いが気になるようなら快適な車内空間とは言えないはずです。
キレイな空気を循環させるには、ガスクリーニングとあわせてエバポレーターの洗浄も忘れずに行いましょう。
ガスクリーニングとエバポレーター洗浄でカーエアコンは快適に!
カーエアコンをさらに快適に使うためには、ガスクリーニングとエバポレーター洗浄が効果的です。ガスクリーニングを行うと冷却効果が上がるだけでなく、カーエアコンの不具合予防にもつながります。
費用はかかりますが、カーエアコンが故障すればさらに高額な修理費用がかかる可能性もあるので、結果的に定期的にガスクリーニングをしたほうが出費は抑えられるかもしれません。
クリーニングというとお掃除と思われるかもしれませんが、車の場合はメンテナンスという意味合いが強いように思います。ガスクリーニングもメンテナンスと同時に洗浄的な要素を含んでいますよね。
そしてガスクリーニングとあわせて行っておきたいのがエバポレーターの洗浄です。エバポレーターの洗浄をプロの技、それも特許を取得した世界でただ1つの方法である「Dr.BAZOOKA洗浄 (ドクターバズーカ)」で行えば、快適な夏が約束されたも同然です。ぜひ、試してみてください。