黒い車は他の色と比べて車内やボディは暑くなりやすいのか?

黒い車は他の色と比べて車内やボディは暑くなりやすいのか?

黒い車に買い替えたら「夏場に暑い…」と感じられる方がいらっしゃるようです。

黒という色は熱を吸収すると言われますが、車の色としても同様で、熱を吸収して車内を暑くする作用があります。

今回の記事では黒い車の車内がどれほど暑いかデータを用いて解説したうえで、車内を涼しくするための方法をご紹介します。

【結論】黒い車は車内もボディも暑くなりやすい

【結論】黒い車は車内もボディも暑くなりやすい

黒い車は熱吸収によってボディが熱くなりやすく、車内も暑いことがわかっています。

黒という色調は光の波長が反射されにくく、照射された光の多くを吸収する性質を持つ色です[1]。

そのため黒い車に太陽光があたるとその多くが吸収され、車内が暑いと感じられるようになります。

佐賀県の整備工場で行われた検証によると、黒い車は白い車に比べてボディーの温度が10.6℃、車内の温度が10℃高かったそうです。

出典:グーネットピット:佐賀県・小城市・協和自動車

真夏に黒い車は何℃まで上昇するのか

真夏に黒い車は何℃まで上昇するのか

真夏の猛暑の中、黒い車の中がどれほど暑いのかというと、最大で70℃にも達することがあるそうです。

もちろん外気温や天気にも影響を受けるでしょうが、暑さが厳しい埼玉県熊谷市での検証実験によると、黒いボディの車の車内温度が70℃に達したという報告があります。

JAFが行った検証によると、日差し対策が行われていない黒い車では室内の最高気温が57℃になったとのこと。

出典:JAF:真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)

70℃までにはなっていませんでしたが、真夏の黒い車の車内が50℃以上に暑いことに変わりはないでしょう。

黒い車と白・赤・青色の暑さ比較

黒い車と白・赤・青色の暑さ比較

黒い車は車内もボディも暑い傾向がありますが、白・赤・青色の車の中で、最も温度が上がりにくいのが白です。

JAFの調べによると、黒色と白色の車では次のような温度差が見られたとのこと。

車内最高温度 ダッシュボード最高温度
57℃ 79℃
52℃ 74℃

出典:JAF:真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)

色ごとの熱吸収率は次のとおりになります。

高い 0.61
0.57
0.47
低い 0.17

出典:JSTAGE:(PDF)屋外における熱的快適性評価のための着衣素材の日射吸収率の実測

ご紹介した熱吸収率は衣類で実測されたものですが、たとえば白より黒の熱吸収率が低くなるなど、順番が変わることはないでしょう。

熱吸収率のデータを元に考えると、黒い車の車内が最も暑いものの、青か赤も適度に暑くなりやすく、白の車は暑くなりにくいと考えられます。

車内が暑くならないようにする方法

車内が暑くならないようにする方法

黒い車は暑いものですが、車内が暑くならないための工夫を施すと暑さが和らぎます。

  • サンシェードを設置する
  • 窓を開けておく
  • 霧吹きをして気化熱で気温を下げる
  • 日陰に駐車する
  • エアコンを稼働させる

白い車にサンシェードなどの日差しを遮るアイテムを活用した場合、車内最高温度・平均温度ともに2℃下がり、ダッシュボードの最高温度は22℃下がると報告されています。

しかし窓を3cm開けていた場合は、サンシェードがなくても車内最高温度が7℃、車内平均温度が5℃下がったそうです。

サンシェードの設置や窓を開けるなどの対策を行ったうえで、車内で霧吹きをして気化熱で室温を下げると効果的。

もちろん、日陰に駐車するとさらなる効果が得られるでしょう。

ただしJAFの実験によると、車内の温度上昇を防ぐ効果が最も高かったのは、エアコンを作動させたときでした。

白い車であれば何も対策をしていないときに比べて、車内最高温度が25℃、車内平均温度が21℃、ダッシュボードの最高温度が13℃下がったと報告されました。

出典:JAF:真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)

黒い車が暑いと感じられていて、車内の温度をさらにさげたいと思われている方は、『夏に車が暑くならないようにできる対策をチェック』で対策方法を詳しく解説していますのでこちらの記事を参考にしてください。

しかし対策を施したとしても、ペットや子どもを車内に置いたままにするのは命の危険があるので絶対にやめましょう

黒い車は暑い!夏の車内を快適にするにはエアコンなどで工夫を

黒い車は暑い!夏の車内を快適にするにはエアコンなどで工夫を

実験の結果を見ても、黒い車は白い車に比べて、ボディも車内も暑くなりやすいことがわかりました。

しかし、さまざまな工夫をすることで、車内温度を下げることは可能です。

駐車をするときはサンシェードをつけたうえで窓を少しだけ開けるのが効果的ですが、できれば日陰に停めるのがおすすめ。

最も効果的なのはカーエアコンを作動させることで、車内の温度を20℃前後も下げることができます。

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毎年厳しさが増し、黒い車では暑い日本の夏に快適なドライビングを楽しむには、カーエアコンを万全にしておくことが重要でしょう。

[1]
参照:社会システム領域:暑熱リスクと色彩選択:「黒マスクおじさん」の本音