近年、環境に優しいという理由から話題になっているアイドリングストップ。
英語で「機関などを低速で運転する状態」のことをいい、エンジンをかけてはいるものの、車は停止状態で動かしていないことを指しています。
環境に優しいといわれている反面、問題点も指摘されているアイドリングを、カーエアコンの観点から調べてみました。
目次
アイドリング状態だとカーエアコンの効きは悪くなるの?
信号待ちや渋滞など、一時的に手車が停止状態にあるときにエンジンも停止するアイドリングストップ機能が標準装備になりつつある現在、アイドリング状態だとカーエアコンの効きが悪くなるという声をよく耳にします。
その理由として幾つかの事象が考えられます。
エンジンの回転量が少ない
一時的にエンジンが停止状態になるのがアイドリングですが、この時エンジンの回転数は少なくなっています。
カーエアコンの作動に関係するコンプレッサーは、エンジンの回転をベルトで伝え、動いている機関であるため、エンジンの回転数が少ないと冷風を作り出すのに十分な動きができないことになります。
こうしたことからアイドリング状態では、カーエアコンの効きが悪いと感じるわけです。
エンジンが停止してしまう
アイドリングストップ機能により、信号待ちや渋滞の際には自動的にエンジンが停止します。
何度も説明しているとおり、カーエアコンのコンプレッサーはエンジンの動力で動いています。
カーエアコン稼働時にアイドリングストップ機能が働くと、カーエアコンは自動的に送風に切り替わることがあります。
一度切り替わった送風状態が、自然に冷風になることはありません。
カーエアコンの効きを改善する方法
エンジンが停止したアイドリング状態でカーエアコンの効き目を改善する方法は、何種類があります。
アイドリングストップ機能を解除する
一番手っ取り早く確実な方法としては、アイドリングストップ機能をOFFにすることで、カーエアコンの効き目を好転させることが挙げられます。
実はアドリングストップ機能が作動していると、信号が青になりアクセルを踏んで発信しても、エンジンが始動するまでの一瞬のタイムラグがあり、カーエアコンの効きが悪くなります。
搭載されている車種によっても異なりますが、任意にONとOFFの設定ができるようになっているので、OFFにしておけばカーエアコンの効きが悪いという煩わしさから解放されます。
内気循環に切り替える
カーエアコンには、内気循環と外気循環というシステムがあります。内気循環は車内だけでカーエアコンの風を循環させる方法で、一方の外気循環は外の風を取り込みながら車内を循環させる方法です。
カーエアコンの効きが悪いと感じたら、少しでも冷たい風を逃がさないために、内気循環にすると改善されます。
サンバイザーを使用する
サンバイザーを下ろして直射日光をや照り返しを避けることで、車内の温度上昇を防ぐのも効果が期待できます。
DUAL機能を活用する
DUALとは、運転席と助手席で、それぞれ好みの温度に設定できる機能のことです。
以前から高級車には搭載されていた機能で、近年はミドルクラスの車にも搭載されていることが多くなりました。
アイドリング状態でカーエアコンの効き目が悪いと感じたら、DUAL機能の温度設定を確認してみてください。
運転席と助手席で違っていませんか。どちらかが高く設定されている場合、高い方の温度設定に合わせることがあります。
この場合、運転席と助手席を同じ温度設定にするか、フルオート状態に設定すると改善されることがあります。
バッテリーへの影響はある?
車には電池を電源にしている装置がたくさん搭載されています。それらを動かしているのがバッテリーです。
最初から車に搭載されおり、エンジンを作動させるとベルトでつながれたオイルネーターと呼ばれる発電機が自家発電し充電される仕組みになっています。
アイドリング中でも充電されている
バッテリーが上がる、切れるのは、充電量より使用料が上回っていて、充電が間に合わず使い切ったときに起こります。
アイドリング中でも充電はされているのですが、通常の走行時と比較すると格段に少なくなっています。
この状態で電気の使用量が多く、バッテリーの消耗が激しいカーエアコンをフル稼働させ続けると、バッテリー切れを起こす可能性があります。
アイドリング状態で、カーエアコンなどバッテリー消費の激しい機器を使う場合は、注意が必要です。
環境に優しいがデメリットもあるアイドリング
環境に優しいと注目を集めているアイドリング機能ですが、その反面、デメリットも指摘されています。
停止と発進を繰り返すことで起こす発進時の騒音問題、同様に再発進時の燃費問題など、克服しなければならない要素がまだまだあります。
しかし搭載されている車が増えている現状では、自分なりの上手な使い方を見つけることが大切なのではないでしょうか。