カーエアコンのエバポレーターを洗浄する必要性や、おすすめの洗浄方法について解説する記事です。
車に毎日乗っている方やドライブ好きの方にとって、深刻な問題になる車内環境。カーエアコンから嫌な臭いがする、気分が悪くなる…という問題を抱えているなら、エバポレーターの洗浄で解決できるかもしれません。
エバポレーターとはカーエアコンに使われている部品で、車内環境を大きく左右する重要なもの。エバポレーターを通して風が送られてくるため、これがキレイかどうかで車内の空気が違ってきますし、場合によっては健康面にも被害が出る可能性があるため非常に重要なものなのです。
目次
エバポレーターを洗浄するべき?
エバポレーターは、カーエアコンの内部にある熱交換器をさす言葉で、冷たい風も、温かい風もエバポレーターがあってこそ可能なので、常にきれいにしておく必要があります。
仕組み的には家庭内にあるエアコンと同じでして、カーエアコンをつけていると、外気と車内に温度差が生まれるため水滴が発生します。
これを放っておくと、カビなどの汚れの原因となっていくのです。快適な車内空間を維持するためにも、定期的な洗浄を行うことは必要になります。
エバポレーターを洗浄しないとどのようなことが起こる?
それではエバポレーター洗浄をしないと、どのような問題が起こるのか詳しく見ていきましょう。
カビ・雑菌・汚れが蓄積
エバポレーターに水滴がついたまま放置しておくと、当然カビや雑菌が繁殖します。また、埃や花粉などの汚れもどんどん蓄積していくのです。
日本はもともと土壌的に多湿状態の国です。さらにカーエアコンが設置されている場所も、車種によって若干異なりますが、多くの場合、ダッシュボードの奥の下のほうで、暗く風通しが悪い場所。ここはカビの温床となりやすい条件が揃っています。
そんな状態なのに、なんのメンテナンスもしないでいたら、カビや雑菌が大量発生しても、全く不思議ではありません。
カーエアコンから嫌な臭いが発生
エバポレーターにカビ・雑菌・汚れが付着すると、カーエアコンから嫌な臭いが発生してきます。カーエアコンをつけた瞬間に、ムッと息が詰まるような臭いがしたことはありませんか?もし経験があれば、それはカビや雑菌、汚れにより発生していたのかもしれません。
エバポレーターには結露がつきやすく、冬に冷風のエアコンを使用しないと結露により雑菌が多く繁殖します。そして夏になり、久しぶりに冷風のエアコンをつけると、増殖した雑菌により嫌な臭いのする風が噴出されるのです。結露が発生するということは、湿度によるカビも多く繁殖していることでしょう。
エバポレーターの洗浄をしないと雑菌やカビが繁殖しやすい状態になり、エアコンを通して嫌な臭いが車内に充満することになります。
エバポレーター洗浄を自分で行うのが難しい理由
常にきれいな状態を保っていないとカビの温床となりやすいエバポレーターですが、自分で洗浄し、きれいにできるかどうか。
はっきり言ってそれは難しいと言わざるをえません。その理由は、多く分けて3つあります。
理由①:解体できない
家庭用のエアコンのクリーニングをプロにお願いした経験のある方ならおわかりになると思いますが、エアコンの汚れはかなり奥まで浸透しています。家庭用のエアコンならカバー部分を外し、フィルターを外して、直接掃除することができます。
しかし、車の場合、ダッシュボードの下の部分にあるカーエアコンを、素人が分解、解体することは不可能。エバポレーターを取り外して、どの程度カビが発生しているかも、埃や汚れが付着しているかも確認することができません。
理由②:適切な薬剤が手に入りにくい
エバポレーターは、屏風たたみになったフィルターが何層も重なった構造をしています。
もともとカビや埃が付着しやすい作りになっているのですが、設置部分からエバポレーターまで距離があるため、直接、薬剤を散布することはできません。
市販されている洗浄スプレーの場合、ファンを回した状態で薬剤をエバポレーターまで吸い込むように散布するのですが、まんべんなく散布できているのか、確認することはできませんし、完全に落ちているのかもわかりません。
薬剤を強力にしても根本解決は不可能ですし、今度は安全面で問題が出てしまいます。このように一般人が、安全に使え、なおかつエバポレーターの汚れが完全に落ちるという、適切な薬剤を手にいれるのは、現状、難しい状態です。
理由③:最適な水圧でエバポレーターを洗浄できない
エバポレーターは、ひだ状の形態をした装置です。
アルカリ性である薬の成分を完全に水で流しきらないと、そこから新たなカビが発生する原因になります。
実は、この最後に水で洗い流すというのが、市販の洗浄スプレーではできない問題点であり、一般の方には難しいとされる理由。
エバポレーター内の薬剤を洗い流すためには、強力な水流の水が必要ですが、それを用意できないというのが現実です。
カーエアコンを完全にきれいにするには、解体できるだけの知識と技量、汚れを完全に落しきれる強力な薬剤、その薬剤を洗い流すための適切な水流の水が必要だということがおわかりいただけたと思います。
エバポレーター洗浄を専門家に依頼しよう!
エバポレーターの汚れを放置しておくと車内環境は悪化するばかり。快適な空間を手にいれるためには、自分で無理なのであれば専門家の手を借りるほかありません。
従来型のエバポレーター洗浄の問題点
従来のエバポレーター洗浄には、日数と費用がかかるという問題がありました。これまでエバポレーターの洗浄と言えば、エバポレーターを取り外し、丸洗いするというのが一般的でした。
しかし、これだと日数的に数日かかり、その間は車を業者に預けておかなければなりません。解体、丸洗い、組み立てと手間をかかるため、費用も10数万円と割高でした。
エバポレーターを洗浄するために車を数日間使えない…ということになれば、毎日車で通勤・通学・買い物をしている方にとっては不便で仕方ないでしょう。
最新のエバポレーターの高圧洗浄
近年、分解も解体も必要のない「高圧洗浄」によるエバポレーター洗浄が登場しています。その日のうちに車を受け取れて、分解洗浄とほぼ同等の効果を得られるのです。
クリーンデバイステクノロジー株式会社が開発した方法で、独自に開発した洗浄マシンを使い、カーエアコンを解体することなく、エバポレーターの汚れを落とし、キレイな車内環境を実現させることができるのです.
費用も取り外したりする手間がない分割安で、国産の普通車の場合、時間も3時間ほどと短く済みますし、費用的にも持ち込みなら25.000円、出張でも30.000円(ともに税別)で割安です。
また車の置かれている状態や使用頻度などにより多少の差はありますが、オプションの防カビコーティングを施した場合、効果は約2年と言われています。
さらに半年から1年間の「匂い保証」もつくので、カーエアコンから漂う嫌な臭いを解消したいと考えている方にもおすすめです。
エバポレーター洗浄の頻度は?
新車の場合、カーエアコンの汚れが気になりだすのは、納車から3年後、最初の車検の時ではないでしょうか。
中古車の場合は、カーエアコンの使用頻度や、車内環境などによって異なりますが、半年から1年でのクリーニンが理想的だと言われています。
車内でタバコを吸ったり、雪や雨が多い季節だったりすると汚れはつきやすいので、最低でも2年に一度はエバポレーターの徹底洗浄ができると良いですね。
エバポレーターの洗浄は手軽な高圧洗浄で!
車はどうしても臭うもの。というかつての間違った常識を今も頑なに信じていませんか?
従来のエバポレーター洗浄は日数も費用もかかり、簡単に依頼することは難しい作業でしたが、最近では高圧洗浄により短時間・低費用でエバポレーターを洗浄できるようになりました。
エバポレーターにはカビ・雑菌・汚れが付着しやすく、臭いの原因になりやすい部分。しかし高圧洗浄で汚れをスッキリと洗い流せれば、カーエアコンから出てくる嫌な臭いに悩まされることもなくなるでしょう。
車を快適空間にするもしないもオーナー次第。車内環境の悪化は健康被害にもつながる危険性がありますので、一度プロに頼んで最高の環境を手にいれてみてください。